ASTD国際会議

ヒューマンバリューは、1992年からASTD国際会議へ視察ツアーを実施しています。本ホームページには、1998年からの参加報告レポートを掲載しています。

W106 HPIバランス・スコア・カード

クレナー・ノバック

主要トラック:測定、評価

このセッションで、参加者はHPIインターベンションの評価と管理に「バランスト・スコアーカード」を応用するための持ち帰り行動プランを作成する機会を持つだろう。HPIスコアーカードは、原因と影響の連鎖関係におけるHPI測定を組織のゴールとリンクするフレームワークを提供してくれる。HPIスコアーカードは、顧客の組織の戦略的ゴールとHPIとのアライメントを確実にする測定ツール兼マネジメント システムである。

  • HPIスコアーカードの利点を述べる。
  • HPIスコアーカード開発への12ステップをリストにする。
  • HPIスコアーカード開発のための行動プランにおける疑問と心配を明確にする。

概要(参加者の人数など)

400人程度入る会場。当初は4割程度の入りだったが、徐々に人数が増え、最終的には8割が埋まっていた。
 

内容

テーマは、HPIのバランススコアカード(トレーニングの開発業績向上のスコアカード)を扱っていた。

事前テスト

業績向上を定義づけることができますか?

システム的に作業向上を図る
仕事の生産性向上を図る
パフォーマンスギャップを縮小する
HPIはシステム的なアプローチ

トレーニングと業績向上の関係は?

トレーニングは1つの可能性として人間の業績向上に役立つ

バランススコアカードの定義は?

ビジネスを検討して焦点を4つに絞る
システム的なやり方でビジョンと戦略、計画を、ビジネス全体で運用する
キャプランとノートンから始まっている。
業績向上とどういう関係があるかを話す。

人間の業績向上、いつも組織で正しい質問をしているか?
ビジネスにいかにして付加価値をもたらすことができるか?

目的(Objectives)

  • HPIの定義
  • BSCが何か、それを効率のあるツールとして活用する
  • HPIのBSCを開発するための学習プロセス
  • 自らのHPIのBSCの構成要素のドラフトをつくる

HPIを実施した組織は?→誰も手を挙げない
HPIを実施しよう→半分か3分2

HPIのBSCの効用としては、真の意味でのツールのパワー、組織全体に行き渡る。 組織の中で北の方角ががどこかわかっている。ツールがアライメントのパワーを作り出すことができる。

HPIプロセスの定義

ビジネスゴールが何かを知る。
HPIをやろうとすると宇宙から来たと思われる。そこで、HPIをビジネス用語に変えて話して欲しい。

  1. 現在のパフォーマンスとビジネスゴールのギャップを明らかにする
  2. ギャップの真因がどこにあるのかを探索する
  3. ギャップを埋めるために正しい介入措置を計画する
  4. トレーニングや、プロセスの変革等の介入措置を実施する
  5. ビジネスゴールに対する結果を評価する

Q:継続的な改善プロセスはHPI使えるか?

継続的な改善に使える。TQMのスキルがあれば生かせる

Q:本を紹介して欲しい

ジムコリンズ(2冊)、BSC(カプラン、ノートン)、ロビンソン

Q:誰が主体となるか

私たち。やりやすいところとやりにくい所がある。TQMの人は真因分析をしているため慣れている。

BSC

ハーバードのキャプランとノートンが提唱した。組織を見て、なぜ組織が自分たちのやりたい方向に行かないのかという疑問から始まった。

ビジネスはお金を追求する。すべては金銭的な見方。これは短絡的な見方。2分くらい前にどのくらいお金をもうけたかを見ていると、そのプロセスを忘れてしまう。恐ろしいことに、15分毎にセールスゴールを変えていた会社もあったが、それではうまくいかない。

そこで、既存のプロセスを見直して効率化する。必要のないプロセスをやっているところがないか評価し、ビジネスプロセスの向上を考える。また、必要な能力があってこそ、成長が見込める。そこで、5年後のビジネスをうまくやることができるか、将来はどうか?そのための成長、学習をちゃんとやっているか?次のリーダーシップをもっている人がいるか?どのようにしてビジネスに入ってもらうか?新しいサービスを準備しているか?それを作り出すことができるか?等の視点を考える必要がある。

Q:BSCに4項目以外の別の項目を入れている?

  • イノベーション
  • シティズンシップ
  • 継続的なイノベーション
  • オペレーション
  • リスクマネジメント

組織にとって正しいものを取り入れるべき。数は、6つは多すぎる。焦点がぼやける。4〜5つはできる。それを越えると混乱が起きる。 カテゴリーを絞ることに焦点を当てる。測定評価に力を入れて、BSCをつくりボールドリッジ賞を取った組織があるが、その後バラバラになってしまった。やりすぎても困る。焦点が絞れなくなる。エネルギーがなくなる。 財務に焦点を絞りすぎて、他の視点を忘れてしまう。財務指標は過去のこと。歴史をやっているだけに過ぎない。 4つの視点はどの順番かではなく、全体の整合性が取れているかが重要。

Q:フォーカスが財務に偏ってしまうのをどのようにして変えることができるか?

ラーニング(への投資)がいかに財務に関係しているのか、その相関性を明らかにする必要がある。

HPIスコアカードのベネフィット

  • 組織のゴールとの連携を図ることができる
  • スマイルシート(トレーニングに対する顧客満足度を図る)を超えるものである
  • ROI以上のものを測定できる。
  • 「あなたは投資効果があるか」というCEOの質問への答えとなる。

他の部門もスコアカードを使っている。だからHPIも使うべき。また、全体の組織がやっていなくても、やってみる価値がある。

HPIスコアカードの2つの側面

HPIでは自らの介入措置の効果をみなければならない。しかし、そちらにばかりフォーカスしてしまう結果、自分たち自身が開発されているか(効率的な改善がされているか…)を見ない。インターベンションといっても、他の人への効果を見る一方、自分たちを忘れがち。両側面を見ていく必要がある。

Q:測定評価の方法

測定するためのデータはクライアントがもっている。それに頼るしかない。難しいかもしれないが、新しいデータをつくらない方がよい。新たなデータをつくると、それに対してコストがかかってしまう。既存のデータを使うようにする。

HPIスコアカードの作成プロセス

HPIスコアカードの作成プロセス


HPIスコアカードの4つのパースペクティブ


HPIスコアカードの4つのパースペクティブ

所見

特にHPI特有の指標の取り方や適用の方法等についての解説は少なく、バランススコアカードの基本的な考え方を、HPIに適用させた内容となっているのが物足りない印象を受けた。他のセッション同様、現実的な評価の方法について言及されているのが印象的であった。

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