- ホーム
- 学習する組織研究・レポート
- ASTD国際会議
- ASTD2002国際会議
- W107 あなたの人間問題を修復するための対話利用法
ヒューマンバリューは、1992年からASTD国際会議へ視察ツアーを実施しています。本ホームページには、1998年からの参加報告レポートを掲載しています。
W107 あなたの人間問題を修復するための対話利用法
ブラディー・ウィルソン
主要トラック:個人的、職業的効果性
不和を生じさせ、分極化されたように思えるそれぞれの観点に耐え、それを変換するのに十分に強固な環境を作り出す方法を学ぶ。このプログラムは対話の微妙なプロセスの迷いを取り除き、それをあらゆる組織のあらゆる社員が身に付け使用できる完全に実践的なツールにする。参加者は簡潔で効果的な即使用可能な対話モデルを手にして会場を去るだろう。対話的突破口によって妨害となる障害物を除去するテクニックが提供される。
- 「対話的環境」を用意するために要求される要素を理解する。
- 対話の参加者全員に要求される5つのスキルを実習する。
- 分裂させる違いを団結させる違いに変換できる根底の現実に到達するために、あるモデルを持ち帰る。
概要(参加者の人数など)
参加者の数は比較的少なかった。100人もいなかったように思う。
内容
E-learning Courseware Certification(ECC)
人との関係を円滑にするにはダイアログは大切である。また、人の話を聞くことも大切。単に聞くのではなく、相手の立場に立って聞くことができるようになりたい。 ダイアログは実践的にすぐに使えるようになる。 「ダイアログを利用している人は?」の問いに参加者の10人ほどが手を挙げた。「人々の問題をダイアログで解決したという事例はありますか?」の問いには、数名の手しか挙がらなかった。しかし、これらの問いに手を挙げていない人でも「あの時、使ったなぁ」と思い出すことがあるかもしれない。
ダイアログでの解決事例1
1つのグループがパターンを見つけて説明することがあった。何年も後になって、この時に話したことが役に立ったかどうかを確認した。そのときに説明をした人は当時、辞職願いを提出し、覚悟を決めてその時にダイアログしたことを相手に伝えた。もちろん相手はそのことを知らなかった様子。このような話ができるようになり、2人の理解度が高まった。これは1年後の話。2年後の様子を伺うと、より充実した関係になったと伝えられた。
ダイアログでの解決事例2
講師と息子との会話:音楽をやっていた息子が「お父さん、自分は音楽をやめるよ!」と言い出した。どう話したらよいかを一瞬戸惑いながらも、なぜやめたいと思っているのかを聞くと、「自分はトランペットだけがしたい。別にクラシックや他の勉強がしたいわけではない」と答えた。本来、そのような勉強が後に役立つ下地になるのではないかと息子に諭したい気持ちがあったが、あえてそのような話はしなかった。その後、15分間くらいのやり取り後、「来年音楽をとるようにするよ」と彼の息子が話した。自分もそうすればよいのではないかと考えていたが、息子本人が自ら同じような結論を出したことに驚きを感じた。彼は息子の話を聞いて、理解を示すだけだったのに、息子自身で問題を解決することができた。
ダイアログでの解決事例3
理解が深まると、アクションが良くなる。いろいろな状況にこのような対話法は使えると思う。
ある混乱した状態がずっと続いていたにもかかわらず、1人のマネジャーが取り決めたことを守り続けていても何ら問題解決にはならなかったのに、何も知らない外部の人間であっても、そこで起きているプロセスを理解し、実際に関わっている人の状態を伺うことで、短期間で問題解決ができた。そもそも、互いの尊敬や信頼という気持ちがエンジニアと労働者間にはまったくなかった。問題が発生しても、マネジメントを信頼していなかったし、罰せられることを恐れて上に伝えることなく、隠し通していたことが重なり、自体を悪化させていったという背景があった。
このような時には、小さなグループ単位から会話を行うようにした。
時間が経ち、あらゆる部門に影響を与える良い結果を生み出していた。
カスタマー側に質問を投げると、とても高い評価を得られるまでになった。
部門的にも高い評価や生産性を上げていた。
信頼を失うようなことを以前に発したことを心から皆さんにお詫びすることで、一緒に働いている労働者の気持ちを変えることができた。
対話の中から全体が見えるようになると、自分の行動を変えることができる。 対話することでいろいろな技術とともにスキルが使えるようになる。
ダイアログの語源
ダイア=突き抜ける
ログ=意味のある事実
* 突き抜ける現実。意味のある現実。
ダイアログではないもの、人々が誤解しているもの
ディベート(討論)やディスカッション
これらは、相手を攻撃する要素を含んでいる。
ディベートは「ゆする」という意味
ダイアログは事実が生産的に流れるもの。
グループゲーム

共通言語を使用し、何かを生み出すには、10人くらいの人が必要ということで、参加者の中から10人に出てきてもらう。
5人1グループで2グループになり、どちらが早く1周できるかを見る。
それぞれ3人は背中合わせに座る。監督者としての残りの2人は立ち、3人の様子が見えるようにする。
●使う素材
- 封筒に入った図が描かれた紙:3種類
- 磁石になっているボード(正三角形、二等辺三角形、ひし形等が貼ってある)
進め方
座って封筒を持っている人が中身を空け、中身の内容を右隣の人に口頭で伝える。
※内容は図が描かれているだけである。
図の通りに右隣の人がボード上の三角形を動かせたと監督が判断したら、次の図が描かれた紙に移り、その右隣の人が今度は解答を努める。
全体が見えている監督が、自分でやったほうが効果的だ(バリューを高めよう)と思ったら、説明している人の肩を叩いて交代する。その時、尊敬の念をもてなければ交代してはならない。
誰が正確に伝えられるか
「何と伝えれば、やり方が早くなるか?」を考えながら他の人は見てもらう。
1周すれば終わり。
ゲームのルール
- 3つの役割がある:見る人、実行者、監督者
- 見ている人が記述する
- 実行者はパターンを模写する
- 監督者はバリューを加えるために交代してもよい
- 監督者と見る人および実行者の間の準動詞か非言語コミュニケーションはありません。
- 第1ラウンドは、8分ほどで行う
- 観察者は間に巡回指導しても構いません
- 第2ラウンドは競争
フィードバック
見ていた方の中から、プロセスを早める方法に気づいた人に発表してもらう。
- カードを見なかった人たちは何が起きたかを理解していない。しかし、監督者は全体を見ている。監督をしている人たちが、もっと飛び込み介入していたら、もっと早くなると思う。
- ダイアログというより、監督が一人で話しているように感じた。実施している人が質問すればもっと早くなると思う。 →「質問してはいけない」というルールはない。 彼等が何かをしようとしているときに、受動的行動になりやすい。これが活発さを低下させている。
- 好奇心を持ち、何がいったい起きているのかを尋ねる前に、「最初に何があるのか」を聞いていれば、より中身の理解が早かったと思う。
- 2人監督役を決めて、回っていたが、その2人の中での会話はなかった。その2人で戦略を考えることが出来ればより早くなったはずだ。
- システムを理解する。 ダイアログをするのに、バリューを見てダイアログを行うことで理解をより深めることができる。
カード1を見て、隣の人に一生懸命正確に伝えようとする。
聞いている人はうまくパズルができないと、自分の力不足を感じる。
互いに自分のアプローチは上手くいかなかったと感じる。
この時に、監督がせかすと、実施している人は嫌になってしまう。彼等がどういう状態であるかの理解をし、どうやって複雑なものを簡単なものに変えて、わかりやすく説明するかを考える必要がある。
時間短縮できたときの影響は何でしょうか?
Q:人々は自分たちの枠組みから出て、他の人との枠組みに入ることが難しいのはなぜか?
- 反対意見があると感じると、次からそこに向かいたくなくなる。 (衝突を避けたいと感じる。)
- 過去に乗り越えられないものを思い出し、そこに向かうことができない。
- 変化に対する恐れ。自分が発言することで馬鹿だと思われるのが怖い。
- 記憶、基準などが、他人のそれに合わせることが難しい。
- 自分の考えることが一番正しいと感じる。
- 枠組みを超える力をもっていないと感じてしまう。
- 相手の視点に立つより、自分の視点に立ってもらいたいと考えてしまう。
- 好奇心が足りない。
- 他人の枠組みに入ることで、自分に得になることがあるかどうかを考えてしまう。
- 他の枠組みがあることをわかっていない。
- 文化の違いを認識することが必要。組織の中では上の人のメッセージをそのままに受け止めることに何にも疑問を感じようとしなくなってしまっている。
いろいろなやり方があることをチームが理解することで、侵害・進入することではないということを理解していくことで、自分たちに合った話し合いを見つけることができるようになる。
〔書籍紹介:「ダイアログ・シンキング・トゥギャザー」:ビル・アイザック著〕 一緒に現実を見て、一緒に考え、他の人の観点を一緒に見ることで、一緒に解決する方向に向かうことができる。
ダイアログな環境を築くこと
自分を変えても大丈夫と思える環境であることが大切。
ダイアログは、意味のない要求や誤解をなくし、可能性を高めることができるようになる。
ダイアログまでのグループの流れ
礼儀正しさ→混乱→質問→ダイアログ
ダイアログの基本原則
・尊敬、質問、理解、言葉に表すこと、容赦
ファシリテーターをしている時にアプローチを間違えたとしても、「自分が間違った」ということができるかどうか?大切なのは自分の自尊心を守るのではなく、正しいアプローチ通り運ぶことができるかどうかである。
ダイアログのプロセス
尊敬心・理解をもって接してくれるようになる。
最初にゴールを押さえ、現実を直視し、目指すべき方向性を認知し、設定し、仮説を立て、共通の問題に向かい進むことができる。
ダイアログは、起きて欲しくないところへ向かうことがある。
共通の場所を探すことができるようになる。
AはBを見て、Bの観点を理解することができるようなる。
所見
ダイアログに対する見方が変わった。ただ本音をいえばよいというものではない。ある一定のポジティブな流れがあり、相手の話をつなげるというプロセスがあるような印象を受けた。


