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ヒューマンバリューは、1992年からASTD国際会議へ視察ツアーを実施しています。本ホームページには、1998年からの参加報告レポートを掲載しています。
M401コミュニティ・オブ・インタレストからコミュニティ・オブ・プラクティスに
パトリシア・アデルスタイン、ベット・ノバック
主要トラック:連邦政府:連邦コネクションをつくろう
ASTDによるセッション紹介文
連邦政府の職員のグループによるスポンサー付の小委員会が自己主導型のラーニング・コミュニティ・オブ・プラクティスへと進化した過程を探訪しましょう。このコミュニティの起源と彼らの仕事の成果を振り返ってみましょう。このコミュニティの最も人気のある2つのラーニング・ツールを体験して下さい。このセッションは連邦政府の一部分における行動のなかで組織的ラーニングを見たいと願い、またコミュニティ・オブ・プラクティスの開発から学ばれた教訓を理解したいと願い、組織的ラーニング・ツールの実際的応用について学びたいと願う経験あるラーニング及びに開発プラクティショナーのためにデザインされています。高パフォーマンスの連邦政府局のための条件を理解しましょう。コミュニティ・オブ・インタレスト(関心)とコミュニティ・オブ・プラクティスのあいだにある相違を比較して下さい。コミュニティの最も価値のある2つのラーニング・ツールによる行動的ラーニングを体験して下さい。
概要(参加者の人数など)
人数は50人前後集まっていた。スピーカーの方々は実際に連邦政府機関の中のCoP(Community of Practice)に所属する人であり、今回はそのCoPの活動の紹介をすることを目的としていた。
内容
講師のパトリシア・アデルスタイン、ベット・ノバックは、まずCoPの出来上がった背景について、次のように述べた。
CoPができあがるまで
CoP以前
クリントン政権下で、連邦政府機関の改革が行われることになった。その流れの中で、人材開発に関しては、各政府機関の人材開発担当をしているシニアエグゼクティブを集めて、委員会が作られることになった。そして、この委員会はさらに小さなSub Committeeを作ることになった。この委員会が後にCoPへと変貌していく。
この委員会では、特に高いパフォーマンスを各政府機関があげるためのモデルや戦略を入れるということを目的として、まず、「我々が必要とするコンピテンシーは何か?我々の役割は何か?」という問いから始まった。最終的には、8つの役割を一旦定義した。
しかし、しばらくすると、これでは、本当に各政府機関のパフォーマンス向上へつながっているのかということが疑問になってきた。そこで、一旦このグループは白紙に戻し、最終的に議論を重ね、パフォーマンス向上に必要な10の特徴というものを出してきた。
- Work Clarity
- Capability Assessment
- Goals for Success
- Creative Recognition
- Strategic Resource Alignment(戦略的に沿った意志決定を実現できる)
- Multiple Source Feedback
- Managing Work and Change for Vitality
- Continuous Learning(他機関へベンチマークすることができる)
- Team Readiness
- Individual Readiness
そして、様々なコンピテンシーやツールを活用して、10の特徴を実現しようとした。
CoPへの変貌
しかし、実際にはうまく行かないケースも多かった。そのときに、Critical Transforming Momentが訪れた。メンバーがそれぞれの機関での10の特徴の導入の仕方を共有しはじめた。そして、結論としてもう少し深く掘り下げながら取り組まなければならないということに気づき、グループとしてのやり方を変えることになった。”We realized that we could be the best trainers but we can’t change the Performance”
これをきっかけに単なる委員会ではなく、CoPに変貌した。 この変貌を通して、どのようなことが変わったのかというと、
- 統一したコンセプトやツールを通じてより深く掘り下げる。実際には、コンセプトやツールとして、SengeのLearning Organizationのコンセプトを中心に据えて、システム思考、メンタルモデルの有無、Inference Ladder、Left-handed-Conversationを活用している
- Benchmark、Pilot Groupを作った。(120人もの人々が参加)
- 繰り返し、何かナレッジを作っては導入し、テストして、そのフィードバックを全体にするというTest、Test、Test、のプロセスをするようになった。Applicationがキーワード
- Self-Directedに変わった。
実際の活動事例
Pilot Projectとして、Education、Food and Drug Administration、NASA、National Security Agency、Veterans Affairでプロジェクトを行った。その中の、U.S. Department of Education Pilot Projectについて。
このグループは特に体の不自由な子供が、親元を離れるまで、十分な教育を得ることができるようにするという活動を行っている。その中のモニタリングの部署は、主に、各州でそれが法律に反せず、実現されているのかどうかということを確認し、それを可能にするよう資金提供をするという役割を担っている。十分な教育を得ているかどうかを確認するために、この部署では、データを集め、モニタリングリポートを作っていた。
しかし、これは大変に時間がかかる作業であり、結局リポートを作ってもあまり意味をなさなかった。
ここで、「自分たちはモニターだ」というメンタルモデルをはずした。そのことで、本当に自分たちの役割は何か、必要なことは何かと言うことを考えたあげく、各州とパートナーシップを組み、各州をサポートすることにした。そして、最終的にモニターが必要な所にだけモニタリングし、各自の状況に合わせてモニタリングリポートを書いた。そして、結果的には非常に効率性が高い新しいモニタリングの体制を構築することができた。
CoPの現状
コアリーダーシップグループは9人。 政府機関内のMid-Levelの人が中心となっている。だいたい定期ミーティングが金曜日に開催されコアメンバーは集まっている、第一月曜日は拡大セッションで30人が参加している。
全国的には広がっていない。 この活動を公に出すのは今回が初めてなので、メンバーはまだ政府機関内のみ。
CoPに対する考え方
Margaret Meade
“Never doubt that a small group of thoughtful committed people can change the world: indeed it’s the only thing that ever has.”
所見
Community of Practiceとは何かということに関しては様々なケースがある。今回のセッションでのケースの画期的な点は、組織が意図的に作ったものではないということではないだろうか。自分たち自身で、自分たちの活動は、単なる委員会でもないし、プロジェクトチームでもない。また、ただ単にナレッジを交換するだけの場ではなく、Application & Test、Test、TestというようなPracticeをやっている場だということを言っていた。
CoPという概念が存在し、一般的になっていたから、また、彼らなりにCoPの概念を理解し、解釈したからこそ、彼らは、「自分たちはCoPだ」というように定義づけ、その意義を見いだし、また周囲に積極的にそれを主張していくことができるのではないかと考えた。


