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ヒューマンバリューは、1992年からASTD国際会議へ視察ツアーを実施しています。本ホームページには、1998年からの参加報告レポートを掲載しています。
S209 才能同士の縁組をするリーダーの役割:彼等を愛するか、失うか
べバリー・ケイ、シャレン・ジョーダン・エバンス
主要トラック:リーダーシップとマネージメント開発
ASTDによるセッション紹介文
組織の使命と戦略的ゴールへのリーダーの貢献は才能があり、高度にスキルを持った知識豊富な人々を維持し、彼らと対話をもち、開発するその人の能力と関連しています。
今日のリーダーたちは彼らの主要社員が繁栄し、常に学び、彼らの全てをチームや組織に捧げる仕事環境を築くことが期待されています。才能あるマネージャーはもし自分たちの組織が生産的になり、競争力を持つためには、彼らは良い人々にしがみつくばかりではなく、常に変化するビジネス・ニーズに対応するために彼らを連続的に開発しなければならないことを知っています。
多くのリーダーたちにとって一番の質問は「時間は無くてもやることはやれ」式の環境のなかでそれをいかにやるかということです。このプレゼンテーションはあなたの組織が既に投資している知的資産と対話を持ち、開発し、維持する手段のメニューをあなたに提供するでしょう。才能流出を止め、より完全に良い社員と対話をもつために即座に応用できる幾つかの実際的で低コストまたはノー・コストの実地の戦略を学びましょう。
概要(参加者の人数など)
始めから会場がいっぱいで、立ち見が数人でていた。
内容
講師のヘバリー・ケイとシャレン・ジョーダン・エバンスは、米国の現状を以下のように振り返った。
米国の現状
今は、不況で仕事がなかなか見つからないため、組織の方が、「雇っているだけでもありがたいと思え」というような雰囲気がなきにしもあらず。
しかし、実際には、組織にとって必要な人材を確保するのは、不況であっても難しい。本当に優秀な人材はやはりあちこちから声をかけられている。
また、組織の中にはいるもののほとんどいないのと同様の人材も存在する。
リテンションのためには
人を企業にひきつける要因は?
スピーカーが数年間集めた5000人ものマネジャーのデータをもとにして。
- 楽しい仕事・チャレンジ
- キャリア開発・成長・学習
- 周囲の人々が良い
- 適切な給与
- 良い上司
- Recognition、尊重、重要視されている。
- 意義のある仕事、変化を起こせる
- 組織に対する誇り、ミッション、製品
- すばらしい仕事環境と文化
- 柔軟性(勤務時間、服装など)
- 自律性・創造性・裁量
- 仕事の保障・安定性
- 場所
- 多様な仕事
- Fun
- チームの一部となっている感覚
- 責任感
- ロイヤリティー・コミットメント
- 仕事に落ち着き
ポイントは、お金が衛生要因であり、本当に人を組織にリテンションするには、満足要因である上記のものが重要である。
リテンションをするための施策、リーダーの役割
人の成長を促すように、人材を選び、開発する
- Career:彼らのキャリア開発をサポートし、邪魔しない。多くの場合、実際に個人が職務で使っているスキルではなく、それ以外の使われていないスキルを使うことに欲求を持っていたりする。それを発掘し、複数の選択肢を出していけるようにする。
- Mentor:メンターは、何も2年上の先輩とか決められた役割の人でなくても良いのである。ストーリーをシェアし、ダイアログを促し、経験をまとめる手伝いをし、つながりを構築できるような人であれば、周囲の誰でもよい。
- Hire:単純にコンピテンシーをマッチングするだけではなく、組織の魅力もアピールして、マッチングをする。例えば、Fun、最先端の技術。また、実際に人材がもっとも辞職する率が高いのは、アメリカの場合、入社した最初の半年以内である。それなのに、多くの企業では入社したとたんに態度が変わってしまうことがある。そのときにSix Energy Sourcesが欠けていないかどうかということを確認すると良い。
- Six Energy Sources:Relationship、Passion、Challenge、Focus、Balance、Intention。Intention とは上司として、部下としてのニーズ・意図を交換するということである。その方法としてExpectation Conversationという対話を2週間に1度くらいは行うと良い。
ロイヤリティーを構築するようなマネジメントスタイルを持つ
- Reward:PraiseよりもPayが重要である。どんなに、良い評価や高い給与をもらっていても、上司からの「ありがとう。君はこの会社にとって重要な貢献をしたよ」という一言がないと、部下は不満をもつ。7500人の従業員に行った調査で、もっとも重要なのは”thank you”の一言が一番大事だということが発見としてあった。
- Jerk Behaviorにならない:なぜ、その組織を去ったのかということを深く追求すると、表面的には他の理由を言っていたりしても、結局は必ず上司との人間関係がうまくいかなくてというようなことがあがってくる。自分がJerk Behaviorをとっていたかどうかは、他の人に聞けばわかることである。
人々が好きになる仕事環境を創る
- Kicks:Funを仕事環境に組み込む。ある会社では、上司が、部下が笑っているのを聞いて、「それに給与払っているのか」といった。その部署の人は全員6ヶ月以内に、辞職した。特に、Funは計画するものではないし、自分がFunnyな人間じゃないとFunな仕事環境を創れないとは限らない。
- Passion:彼らが本当に好きな仕事をやることができるように、自由にする。
- Zenith:最高を求める。
所見
今回の内容は、離職率が高く、リテンションが問題となっている米国で必要とされている内容なだけではない。ただ単に人材をひきつけ、確保するという話以上に、組織の中にいる個人に、さらに高い意識で組織に参画してもらう(Engageしていく)にはどうするのかというようなことを探求している。その点では、日本の組織において帰属意識が低下しているといわれ、離職率も高まりつつある中で、Engagementは同様に重要視して、検討していく必要のあるテーマであると考えられる。


