ASTD国際会議

ヒューマンバリューは、1992年からASTD国際会議へ視察ツアーを実施しています。本ホームページには、1998年からの参加報告レポートを掲載しています。

S212 効果的E-ラーニング戦略開発:「不思議の国のアリス」症候群の回避

ランス・ダブリン

主要トラック:E-ラーニング

現在の最良実践例をベースとして効果的なE-ラーニング戦略をいかに開発していくかその具体的アプローチを学ぶ。マッド・ハッターは「今どこに行こうとしているのかわからなくても、その道はどこにでも続いている」と警告する。

  • E-ラーニング適正使用の効果的戦略に対する必要性を認識する。
  • ウェブベーストレーニング、ナレッジマネージメントアプリケーション、マルチメディア相互作用、パフォーマンスツール等を含むE-ラーニングスキルにおける最重要タイプを判別する。
  • 受講者組織のニーズと課題に取り組むため、総合的E-ラーニング戦略を開発する。

概要(参加者の人数など)

E-Learningとタイトルがつけば、どの会場も結構人が入るのが今年の傾向のようだが、このセッションも400名ぐらいの会場の7〜8割程度埋まっていた。


内容

このセッションでは、セッションで取り上げないテーマを明らかにすることから始まった。テクノロジーの話やツールの話、サンプルを見せるということはせずに、いかにして戦略を開発し、アーキテクチャを作ってよりよい意思決定ができるようにするかのコンセプトを扱うということであった。
配っているハンドアウトは3カ月前に作成したもので、ここで見せるものとは違う。あとでメールで請求してくれれば送るという断りがあった。
スピーカーは71年から学習の分野で活動し、15年カスタマートレーニングやE-Learningの会社を3人ででやっており、カジュアルにホームオフィスで仕事をしているとのことだった。
E-Learningの世界は、不思議の国のアリスの中に出てくる言葉のようになっている。「どこに行くのかわからなくても、その道はどこにでも続いている」 LMSだの、ASP、WBT、POTAL、などの言葉が氾濫している。
どのE-Learningの会社も、当社はトップ企業だといっているが、250社もトップ企業があるわけではない。 そこで、戦略を作ることが大事である。
訓練はいつから始まったのかというと、新約聖書に出てくる。最初訓練は対話であった。それから本で学ぶようになり、1800年の工業化から学校ができた。さらに1960年からコンピュータの補助による教育(CAI)ができ、そしてビル・ゲイツがwindowsをつくり、マルチメディアが出てきた。さらにCBTで動画、WBTでWEBが登場し、2000年にオンライン学習でたくさんの授業が出てきた。そしてE-Learningになった。
いま、E-Learningの枠組みをつくる必要がある。
1960年代は専門家の戦略集団が出たが、今日の戦略とは、フレームワークの方向であり、ビジョンの方向のことである。方向も固定的ではない。
武道には2つの流派があるが、1つは空手のように相手を攻撃するもの、もう1つは合気道のように相手の力を吸収するものである。これからは、相手の力を吸収するようなパワフルな組織でなければならない。
戦略がないと、対立が起きてしまうし、ダブルにもっていては効率が落ちる。
これからは、競争的優位性が必要であるが、2つの会社を差別化するのは人だということが、この10年で理解されてきた。 そこで良いE-Learningのモデルをつくるには、次のステップが必要である。

ステップ1は、自分のビジネスを理解すること。ビジネスドライバーは何か、クリティカル・ビジネス・イニシアティブは何か、コーポレートカルチャーは何か、そしてビジネスシステムは何かを知ることである。
ステップ2は、未来を推測することである。どこに行くか知らなければずっとここにいなければならないからである。これからのキーとなる戦略は、スピード・柔軟性・レバレッジ・デジタル・ブレンド・コラボレーション・リザルトベースである。
ステップ3は、注目されるビジョンを作る
ステップ4は、実行できるものを分析する
ステップ5は、制約を理解する
ステップ6は、小さく始めて大きくしていく
ステップ7は、ビジネスケースを開発する
ステップ8は、マーケティングプランを開発する
ステップ9は、戦略を整備する
といった内容を紹介していた。

所見

内容はE-Learningでビジネスを構築する際のポイントといったようなものだった。いろいろな経営に関する留意点をE-Learningの場合に適用した印象で、ステップも別段新しいものではなかった。 しかし、この当たり前のステップをきちんと行うことが大切だということに焦点が当たり始めているのかもしれない。
比較的平板な印象のため、他の日本人受講者からは評判は良くなかったようだ。

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