ASTD国際会議

ヒューマンバリューは、1992年からASTD国際会議へ視察ツアーを実施しています。本ホームページには、1998年からの参加報告レポートを掲載しています。

S310 組織的成功と重役リーダーの成熟度をコネクトする

アラン・ゴーシアー、スザンヌ・クックグルーター

主要トラック:リーダーシップとマネージメント開発

ASTDによるセッション紹介文

高度で、完全で、そして永続する変革を組織の中で育成するために必要なリーダーシップ能力構築への開発的アプローチの基盤を探訪しましょう。

10のオーガニゼーションで行われたある10年間行動研究プロジェクトは、上級役員の個人的開発のレベルと彼らのコンサルタントのレベルは組織がその分野でリーダーとなり、それ自体が連続的にトランスフォームする能力に決定的な影響力をもっていることを示しています。

逆説と先行き不透明の特徴をもつ波乱の時代において、個人的及び組織的開発の後期段階はラーニングとパフォーマンス発揮に遥かに適しています。多くの組織がいまだに意識的に人的資本管理への開発的アプローチを採用しなければならない中で、後期段階のリーダーを最大限に開発する能力は組織の将来にとって真髄的なレバレッジ・ポイントになるでしょう。このセッションは参加者が彼ら自身の開発と組織の中での彼らの役割のための含蓄を識別する手助けとなるでしょう。

概要(参加者の人数など)

後援者の1人は、SOLのメンバーで、フランス人。ピーター・センゲの「5th Decipline」(邦題:最強組織の法則)のフランス語版の訳者でもある。

したがって内容的にも、ラーニングオーガニゼーション系であり、ASTDの参加者たちには理解しづらい部分もあって、セッションの参加者は100名を下回る程度であった。内容的に、エグゼクティブリーダーに対する新しい機軸の提示もあり、少ない参加者ながらも、聴衆の評判は良かった。

内容

講師のアラン・ゴーシアー、スザンヌ・クックグルーターは「本質的で継続的な変化に不可欠なフレームワーク」を提示した。

フレームワーク

表記のテーマとして、横軸に「主観と客観」、縦軸に「個人と集合」のマトリクスのフレームを提示していた。 そして、各々の象限の位置づけを次のように示していた。

  • 個人×主観の象限は「self and consciousness」
  • 個人×客観の象限は「Brain and organismu」
  • 集合×主観の象限は「culture and collective worldview」
  • 集合×客観の象限は「Physical,technical and social system」

そして、この象限に対応するものとして、

  • 個人×主観の象限は「Personal worldview and intentions」
  • 個人×客観の象限は「Observable behavior」
  • 集合×主観の象限は「Core values, Shared vision」
  • 集合×客観の象限は「Strategies,Structure」

を提示し、このフレームワークに対し、ピアジェの構成主義の枠組みから、認識を説明していた。

そして、この各象限の状況に対して、「何を開発するのか?」という具体的なポイントを提示していた。

リーダーシップ開発のステージ

たいへん興味深かったのは、リーダーシップ開発のステージを詳細に段階付けていた点であった。以下のようなステージを示していた。

Impulsive, Opportunist
Diplomat
Expert
Achiever
Individualist
Strategist
Magician
Ironist

各ステージごとに、どういった事柄を彼らが取るのか、何か彼らの行動を制御するのか、どのようにフィードバックを知覚するのかについて詳細な説明を加えていた。 また、さらにリーダーシップのステージと対応する組織のステージを以下のように示していた。

Impulsive, OpportunistConception
DiplomatInvestments
ExpertIncorporation
AchieverSystematic Productivity
IndividualistSocial Network
StrategistCollaborative Inquiry
MagicianCommunity of Inquiry
IronistLiberating Disciplines

そして、個人と組織を上位のステージに開発するためのキー・ファクターを

  1. Way to pursue goal
  2. App. time horizon
  3. Strategy focused on
  4. What rules

という4つの切り口からまとめていた。

彼らは過去10年間で、従業員数が10人ほどの小さい組織から中程度(2000名)の企業でのアクションリサーチによってこれらのコンセプトを出していた。

また、組織レベルで学習を捉えたときに、ダブルループ学習を超えて、ミッション、ビジョンへのリフレクションを加えた「トリプルループ」が必要であるという提言もしていた。

今回のリーダーシップ開発の大きなトレンドである、短期間ではなく、何年もかけてその人の内面的な変化をも引き起こしていく必要性がここでも提言されていたと共に、同時に組織的な成長ステージと深くかかわっていることもあわせて提示されていて、非常に興味深いセッションの1つであった。

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