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ヒューマンバリューは、1992年からASTD国際会議へ視察ツアーを実施しています。本ホームページには、1998年からの参加報告レポートを掲載しています。
リージェンス・グループにおけるリーダーシップ開発のPEAKプログラム
ジュリー・ミルナー(上級組織的開発コンサルタント リージェンス・グループ)/カレン・シェパード(組織的開発マネージャー リージェンス・グループ)
主要トラック:リーダーシップ及びマネジメント開発
ASTDによるセッション紹介文
柔軟的で的を絞ったリーダーシップ開発プログラムは長期的なオーガニゼーションの成功には欠かせません。リーダーシップ開発プログラムのもっとも大きな苦情のひとつはそれらが教室授業をベースにする傾向を持ち、性質において散発的であり、それらが実際的でなく、応用志向でもなく、長期的に一貫していないというものです。講演者はある刷新的なリーダーシップ開発プログラムの詳細を共有し、それはコミュニティ奉仕や継続するコーチングによる個々のラーニングや教室、そしてアクション・ラーニングを組み合わせたものです。このアプローチは新たな参加者のコーチとして働くこのプログラムの卒業生によって補強されます。彼らはPEAKリーダーシップ・プログラムの立ち上げや、これまでに学んだ教訓、そして成果を測定する手段を話し合います。
概要(参加者の人数など)
セッション参加者は、会場のキャパシティ約100名に対して、約50-60名ほど。
進め方としては、2名のODコンサルタントが交互に説明をしながら、途中ペアによるショートディスカッションを3回入れるなど、インタラクティブに進めていた。
コンテンツが具体的なリーダーシッププログラムに関するものであったため、参加者からも自社に置き換えた多くの積極的な質問が投げかけられており、活況を呈していた。
内容
Regenceとは
Regenceオレゴン州にあるNPO。従業員は6000人。ヘルスケア分野のトランスフォームが専門として活動している。
「リーダーシップジャーニープログラム」の概要
Regenceの約450名のマネジメントのうち、選抜された47名に対して約10ヶ月にわたるOFFJT、OJLを通じた実践的なリーダーシップ開発を行うプログラムである。
本プログラムのねらい
- おのおののマネージャーに対してパーソナルリーダシップ開発を促進する
- 統合的な実践学習を行う基盤を整える
- 参加したマネージャー間で積極的なコーチングとフィードバックを行うネットワークを構築すること
本プログラを構成するコンテンツ
単体のリーダーシッププログラムの提供ではなく、継続性と実践を担保した総合的なプロセスである。
- ビジネス戦略とこのプログラムの目的との連動
- エグゼクティブの積極的な支援
- ピアtoピアのネットワークとコーチングチームの構築
- ブレンドラーニング(70%実践、20%コーチング、10%講義)
- 360度多面観察とフィードバック
- 将来もとめられるコンピテンシーに焦点を絞った内容
- 十分なレディネス形成のためのガイダンスとフォローアップ
- リフレクションとディスカッションの融合
カリキュラム
- キックオフ(OFFJT2日間);オリエンテーションとリーダーシップサーベイ
- 自己探求(OJL+OFFJT)2ヶ月間);360度アセスメント、状況型リーダシップ、ゴール設定
- チーム探求(OFFJT2日間);チームマネジメント探求、コーチング、エグゼクティブシェアリング、状況型リーダーシップ、組織文化探求
- 自己開発と他者開発(OFFJT+OJL3ヶ月間);コーチング、成長戦略の立案、個人の課題解決(相互的に)、タレント探求
- 組織開発(OFFJT2日間);他者への影響関係の変数探求、コンフリクトマネジメント、問題解決、創造力開発
- リーダーシップナビゲート(OJL3ヶ月間);コーチングとフィードバック、アクションプラン修正、ミニ360度フィードバック
- リーダシップジャーニーのラップアップ(OFFJT1日);実践によるアクションプランの成功と課題の共有、エグゼクティブシェアリング
リーダーシップジャーニープログラムの特長
- コーチングチームの組成
ODコンサルタントを中心にコーチングチームが組成され、この10ヶ月間のプログラム実践の間、参加者を常にサポートし続ける。1ヶ月に2回のペース。 - エグゼクティブのコミットメント
エグゼクティブには自分の体験の共有や参加者のアクティビティに対する支援を行い、本プログラムのブランドを浸透させる。 - 卒業生によりコーチの育成
このプログラムでは卒業した参加者を次回プログラムのコーチとして次の参加者を支援する体制をつくり、社内メンターの強化を図っている。 - 効果測定によるプログラムの最適化
本プログラムはRegenceのリーダーシップ開発において核となることから、適切なタイミングで効果測定を実施し、プログラム改善から新たな組織的支援の獲得への判断を行っている。定性的な効果測定については、実際に事前事後の参加者に対するアンケート、ODコンサルタントによるアセスメントなどである。
因みに定量的な効果測定の方法については、本プログラムに関連するコストを分子にとり、参加者の貢献金額(収益)を分母にとり、ROI率を算出している。
プログラムの関連コスト;講師費用、教材、研修施設、食事、交通費など
参加者の貢献金額;参加者ごとの貢献金額(例;営業売上)×本プログラムの貢献度×自分の本回答に対する確度
リーダーシップジャーニー実施からの学び
- ロードマップのようにゴールに向かうには様々な道があり、時にはそれたりしながらも最後はゴールにつながっている。
- 自分自身のリソースにきちんと向き合うことの重要性を知った。
- エグゼクティブの支援は重要である。
所感
あらためて成功するリーダーシップ開発の要諦は、クラスルームで実施するOFFJTだけでなく、OJLとしていかに日常的なリアリティの中で実践していくプロセスや場をつくりあげるかであることであることを実感した。また、リーダーシップ開発のフレームとして重要な最初のステップは「リードマイセルフ」として、自分と向き合い、自分を探求するかであることである。他者に影響を及ぼすという文脈がリーダーシップの定義の主流であるならば、まず自分を知らずしてはリーダーとしての一歩を踏み出すことはできないであろう。


