- ホーム
- 学習する組織研究・レポート
- ASTD国際会議
- ASTD2007国際会議
- ストーリー・シアター方式:ラーニングを強化するために情緒的引き金を利用する
ヒューマンバリューは、1992年からASTD国際会議へ視察ツアーを実施しています。本ホームページには、1998年からの参加報告レポートを掲載しています。
ストーリー・シアター方式:ラーニングを強化するために情緒的引き金を利用する
ダグ・スティーブンスン(ストーリー・シアター:ビジネス・プレゼンテーションのための戦略的ストーリーテリング)
主要トラック:ラーニンをデザインし、デリバリーする
ASTDによるセッション紹介文
ストーリー・シアター方式は教えるためにストーリーを使用するユニークで刷新的なやり方です。ストーリー・シアター技法を利用してストーリーが作成されプレゼンテーションされる時、生徒はストーリーの中で活発な参加者となります。この「共感的体験」はもっとも深いレベル、つまり情緒的レベルでのラーニングを刺激し、それによってレッスンの最大限の維持を確実にします。この手段の3つの段階は論点を示し、レッスンを教え、或いは商品やサービスを売り込むストーリーの選択と作成、そして実演です。この高度にインタラクティブなセッションで、あなたはストーリー構造の9ステップを使用してストーリーを作成し、あなたのストーリーの重要な場面を身振りで演じることによって情緒的引き金を刺激することを学ぶでしょう。講演者は実演手段スキルを使用して過去形の朗読から現在形の実演へシフトしながら、いつどうやって論点に踏み込むかを実演するでしょう。また、あなたは自分のポイントを心に焼き付けさす方法を学ぶことでしょう。
概要(参加者の人数など)
約300名ほどの会場に約200名ほどの参加者が集まる人気セッション。ショーケーススピーカーとしてお馴染みのダグ氏が、ストーリーシアターメソッドのポイントを参加者に対して、熱くエネルギーに満ち溢れた説明をする迫力のある場であった。多くの参加者がダグ氏のプレゼンテーション及びファシリテーションスキルを学ぼうという意識の方が多く集まっている様子だった。進め方は質問形式のレジュメを用いながら、参加者とのやりとりを交えた双方向的なやり方であった。
内容
ストーリーシアターメソッドの内容
ストーリーシアターメソッドとは
ストーリーテリングを用いながら聴衆を魅了する効果的なプレゼンテーションの手法である。
なぜストーリーシアターメソッドなのか?
パワーポイントなどのコンテンツ説明を中心にしたプレゼンテーションは聴衆の左脳への訴求にとどまり、心の底からの納得や同意を得ることは現実的に難しいとされる。
人間は頭で考え、心で感じ、そしてはじめて自ら行動をとることから、ホールブレインへの訴求が重要となる。そこで相手(聴衆)の「感情」を引き出す右脳的なアプローチとしてのストーリーテリングが求められている。相手の感情に力点をおいたストーリテリングこそが人々を真にエンゲージできるコアファクターと考えられている。
ストーリーシアターの特徴
ストーリーシアターの最大の特長は、相手の行動を促す「エモーショナルトリガー」にフォーカスしたストーリーテリングである。このエモーショナルトリガーが相手の興味や関心を引き出し、脳に印象づける。これは、われわれがすばらしい映画を見たときに感動し、余韻に浸るときの現象をさしている。この現象を通常のプレゼンテーションにも用いようとすることである。
過去形ではなく、その場にある今に注目し進行形でとらえることを重視している。過去形は自分が離れて客観視してしまうこともあるため。
ストーリーシアターのポイント
ストーリーシアターは、選択、創作、実演の3つの構成からなる。
選択
ストーリーシアターを選択するときのポイントは、個人的な自分のストーリーを選ぶことである。ときには愉快で、ときにはドラマティックなものを状況に応じて選ぶ。
文学的かつ比喩的な表現ができるものであるとさらによい。
創作
- 場の状況を踏まえろ
- 自分のキャラクターを提示せよ
- 物語性をもたせろ
- その場にある障害と向き合え
- その障害を越えろ
- ストーリーの結びを明確にせよ
- 相手が質問されたくなるものにせよ
- ストーローのポイントをリピートせよ
実演
- 動画のようなイメージを描けるように話せ
- 俳優のように躍動的に話せ
- 話せ、そしてリアクションを受けろ、そしてお互いに共鳴せよ
- 話のスタートが30%、結び70%となるエネルギーをもて
- 最もパワフルな瞬間をストーリーにしっかりと織り込み、そして場をホールドせよ
所感
ダグ氏は効果的なプレゼンーテーションという前提でのストーリーテリングの有用性を説いていたが、リーダーシップ開発や組織文化の醸成など応用範囲は広いと考える。
まさしく、よいストーリーの流れる組織はポジティブでクリエティブなエネルギーを生み、よくないストーリーの流れる組織はネガティブで既存の枠組みにとらわれ、負のエネルギーを生み出すということは自明である。


