用語集

コーチングにおける教えることの意味

HVDリポートVol.1 No.5より

ティモシー=ゴールウェイ氏の言うコーチングとは、われわれが一般的に認識している「教える」こととは大きく異なっています。コーチングにおけるコーチの役割は、学習者が「教師」によい質問をすることができるように手を貸し、「答え」の意味を解釈できるように助けることです。それは、クヌギの木が既にドングリの中に存在していることを見極めた上で、適切な環境条件を与え、やがてドングリが芽を出し、生長してクヌギの木になるのを時間をかけて見守るようなものと言えるでしょう。

もし「教える」ということが、教室の中で教師が一方的に情報を伝えることだけだとすれば、伝えた情報をどのくらい理解したかによって学習の進度を測定することができるでしょう。しかし、学習とは本来、他者が直接的に観察することはできません。つまり、学習とは、「教える人」が理解度を測定したりプロセスをコントロールするものではなく、学習する人自身だけがプロセスをコントロールし、その恩恵を認識することができるものなのです。
(この内容は、1997年9月にワシントンで行われた「システム思考会議」におけるティモシー=ゴールウェイ氏と筆者との対談と、"The Systems Thinker"(米国ペガサス社刊)の1997年8月号に掲載された"The Inner Game of Work: Building Capability in the Workplace"(仕事のインナーゲーム:職場における能力構築)という記事の一部の要約が中心になっています。)

(1998/6/3)


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