用語集

インナー=ゲーム

「インナー=ゲーム」とは

HVDリポートVol.1 No.2より

コーチングは、これからの企業において、その重要性がますます高まっていくであろうとされている概念です。ここでは、幅広い領域において、ユニークな学習心理学を展開し、コーチングの理論と手法を開発しているティモシー=ゴールウェイ氏の考え方等についてご紹介しようと思います。

ゴールウェイ氏によると、あらゆるゲームには、アウターゲーム(外なるゲーム)とインナーゲーム(内なるゲーム)の2つの側面があるといわれています。アウターゲームとは、われわれの外側で繰り広げられるゲームのことであり、「外なる目標」を達成するために外的な障害を克服するものです。ゲームの勝敗を競うことなどは、アウターゲームの顕著なものとして捉えることができます。

一方、インナーゲームにおいては、内面的な目標を達成することや、内面的な障害を克服することに焦点が当てられます。恐怖心や緊張感、自らの苦手意識などを克服することなどが、これにあたるでしょう。インナーゲームとは、これまで比較的軽視されていた内面的な目標の達成や内面的な障害を克服するスキルに注目し強化するによって、アウターゲームに成功をもたらそうとする学習とコーチングへの1つの取り組み方をいいます。

また、ゴールウェイ氏は「インナーゲーム」シリーズの読者が、スポーツにおける学習を通じて、人生というゲームに成功するヒントをつかむことを望んでいるとも語っています。

(この内容は、1997年9月にワシントンで行われた「システム思考会議」におけるティモシー=ゴールウェイ氏と筆者との対談と、"The Systems Thinker"(米国ペガサス社刊)の1997年8月号に掲載された"The Inner Game of Work: Building Capability in the Workplace"(仕事のインナーゲーム:職場における能力構築)という記事の一部の要約が中心になっています。)


ティモシー=ゴールウェイ

15歳でテニスの全米ハードコート選手権に優勝し、ハーバード大学に入学後はテニス部主将としても活躍。その後、プロテニスコーチとなり、独自のコーチング理論をうち立てました。ゴールウェイ氏は、テニスのコーチングを通じて確立したコーチング理論と手法を発展させ、「インナー=ゲーム」シリーズ(このうち、日本では「インナーゲーム」「インナーテニス」「インナーゴルフ」「インナースキー」の4冊が日刊スポーツ出版社から出版)を著しました。同氏は現在、テニス・ゴルフ・スキーなどのスポーツばかりでなく、オーケストラ演奏のコーチングや職場における学習・業績を高める仕事にも従事しています。その実績としては、長年にわたってIBM、AT&T、コカ・コーラ等で大きな成果を上げるなど、米国のコーチング界における一人の旗頭となっています。

(1998/3/1)


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