市民参加の取り組み

東北地方太平洋沖地震~災害緊急時のコミュニケーションについて

3月11日の「東北地方太平洋沖地震」におきまして、被害にあわれた皆様には、心よりお見舞い申し上げるとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。

ご親戚や知人の方が被害にあわれて、ご心配なさっている方も多々いらっしゃることとご推察申し上げます。
また、人命救助や被災した人々の支援に尽力されている皆様方に心から感謝申し上げます。
弊社の社内でも、こういった事態に何か貢献できることはないかを話し合っておりますが、素人がこの状況の中で被災地に出かけていっても、かえって周囲に迷惑を掛けるばかりかと思います。

私どもが身の丈でできることといえば、話し合いのファシリテーションをお手伝いすることぐらいかと思います。

こういった災害における緊急時は、現地でさまざまな団体がコミュニケーションを緊密にとって、自己組織化して対処していくことが極めて重要だと伺っています。
弊社では、緊急時での話し合いをサポートした経験はありませんが、私どもが扱っている話し合いの手法はこういった事態には効果的かと推測します。
そこで、緊急時での話し合いのあり方をまとめてみることにいたしました。
何かのお役に立てれば幸いです。

緊急時の話し合い「簡易OSM」

この話し合いは、オープン・スペース・ミーティングと呼びます。関係者と話し合い人すべてに対して開かれたミーティングという意味です。
異なる立場や団体に属する人々が一堂に会し、状況を共有し、素早く対策を立てるのに効果的な話し合いの手法です。

準備物

30人くらいのミーティングの場合
話し合いたいテーマを書く紙:例えばA4コピー用紙などを人数分程度
書くもの:例えばサインペンなどを人数分程度
話し合った内容を共有するための紙:例えば模造紙10枚程度

進め方

概要

参加者が話し合いたい・検討したいと思っているテーマをすべて議題として取り上げ、掲げられたテーマに関心をもっている人同士が話し合い、そのテーマについての議事録を残して共有します。

プロセス

1.話し合いの招集

  • 会議の招集は「○○についての話し合いを行います。関係者や話し合いに参加したい方はどなたでも○○(会場)に○時から○時まで集まってください。」といったアナウンスで行います。
  • 緊急災害時には、自己組織化することが大切なので、会議の招集を誰が掛けるのかについては、話し合いが必要だと思った人が行えばよいかと思います。

2.テーマ出し  10分~20分

  • 全員が輪になって座ります。中央にはテーマを書く用紙(適量)とペン(適量)を置いておきます。
  • 参加者がテーマ出しを行います。「すぐに解決が必要なこと」「今早く決めなくてはならないこと」「みなで話し合いたいこと」などを持っている人は、中央の紙とペンを取り、テーマと自分の名前を大きく書き、全員に対して大きく声に出して発表します。
  • 壁またはホワイトボードに、縦軸にグループが話し合うことができる場所(会議室の端とか真ん中)と横軸に時間帯を書いた表を描いておきます。
  • 話し合いの時間は状況に応じて決めてください。例えば、時間がない場合は20分でも構いません。
  • テーマを掲げた人は、自分がどの場所でどの時間帯に話し合いを行うかを選び、自分のテーマを書いた紙を貼り出します。

3.話し合いへの登録

  • テーマがでたら、話し合いのグループへの登録を行います。
  • テーマが書き出された紙が貼り出してある壁に行って、参加したいグループに自分の名前を書き込みます。

4.話し合いのルールと進行:1回の話し合いは30分程度(テーマによっては60分)

  • 話し合いのテーマを掲げた人が、話し合いのリーダーになります。
  • 話し合いの途中で参加者は自由に他のグループに移ってもよいことにします。
  • 誰もが適切な参加者として扱い、全員の意見を尊重します。
  • 話し合いの時間は、予定より早く終わればすみやかに終了します。
  • 話し合いの最初には、テーマを掲げた人が、なぜこのテーマを掲げたのかの背景を簡単に紹介します。
  • テーマに関して、一人一言ずつ順番に「自分が体験から感じていること」を話します。できるだけ事実に基づいて話をし、コメントや批判はしないようにします。特になければ「パス」をします。2周ほどして、特に共有したいことがなければ、質問に移ります。
  • 一人一つずつ、知りたいことを質問としてあげていきます。その中に答えを知っている人がいれば、その場で答えていきます。
  • つぎに、検討すべき問題をあげ、それについて話し合いを行います。
  • 具体的な取り決めや行動計画が生まれたら、話し合いを終了します。

5.話し合いの議事録の作成

  • 話し合った内容で、他の人々にも知らせた方が良いということを議事録に残します。
  • 議事録は、模造紙などに書いて貼り出すようにしてもよいですし、コピーして配布しても結構です。
  • 議事録には、テーマ名と、話し合いに参加した人の所属と氏名、共有したい情報、具体的な取り決め、行動計画を箇条書きでまとめます。

6.話し合いの共有

  • 各話し合いの議事録を壁に全て貼り出し、みなで読めるようにします。
  • また、各グループから簡単にポイントを発表してもらいます。
  • 必要であれば、関係者全員で確認し、それぞれがすぐに行動に移ります。

(社員一同)

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