オープン・ラボ

2日目開催レポート:「創発を生み出す土壌づくり」

【2日目】セッション1

タイトル

ストーリーテリングの活用可能性を探究する

内容

組織文化の継承や人々のつながりを強める有効な手段として、ストーリーテリングが注目を集めています。では、ストーリーテリングをどのように実施すると、その価値や可能性を最大限に引き出せるのでしょうか。
ヒューマンバリューではこの2年間、さまざまな場面でストーリーテリングを活用し、進化させてきました。
それらの事例を共有し、ストーリーテリング・メソッドの可能性や活用のポイントについて探究します。

発表者

兼清俊光

報告レポート

■サマリー
兼清が2年間様々な場面で実施してきたストーリーテリングの活用事例と、その可能性やポイントについて紹介した。

■発表のポイント
ストーリーテリングとは何か、またその価値と可能性についての紹介。
一般的なストーリーテリングを紹介した後、ストーリーの可能性(イメージや共有化力)、ストーリーとストーリーテリングの違いを説明。
弊社での「ストーリーテリング」の活用として、「マス・ストーリーテリング」を用いたコンファレンスの事例を写真を交えながら、プロセスとポイントを解説。
ストーリーテリングを用いた際の効果や変化を紹介。

■ダイアログ
発表後のダイアログでは、「マス・ストーリーテリング」のコンファレンスでストーリーを語ってくださった方から、その場づくりやきっかけについても語られた。
また、通常の1WAYの語りかけではメンバーの半分が聞いていなかったが、ストーリーテリングを用いることによって起きた変化などについても共有された。参加者からは、「昔はそういう話を語る場があったが、なくなってきているからなおさら重要なのではないか」といった感想が語られた。
またストーリーテリングの可能性について、コンテンツを箇条書きにしたときに生み出される行動と、イメージが入ったときの行動の違いについても話し合われた。

参加者の感想

■ストーリーを語る人に、聞き手は温かい目で見てくれる。コミュニケーションは大事だが、直接できていなくても 、信じることができれば、コミュニケーションが少なくても自ら考え出す。リストーリーがキー。語りなおすことで主体的になれる。(認め合えていることが必須)。イメージングできるとほぼ成功。

■なんでも簡潔さが求められるこの時代だからこそ、ストーリーテリングのもつ力、その効果を認識できた。また多くの場において(しかも大規模に)活用されていることに驚いた。今までは、自分の言いたいことを人の記憶に深く刻み込むような手法の一つくらいに思っていたが、それだけにとどまらず、 Diversity や Inclusion の考えにつなげる重要な手法だと気づいたことも自分の中では大きかったと思う。リストーリーやマスストーリーテリングなどの手法もご紹介いただき、私の仕事の現場においてもそれらをぜひ実践していきたい。

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【2日目】セッション2

タイトル

ワールド・カフェによる組織DNAの創発

内容

いま、社会システムやビジネスにおける価値軸が大きく変わろうとしています。
その中で多くの企業が、これまで組織の中で培われてきた思考と行動のパターン(組織のDNA)を、新たな組織のDNAに進化させ、定着させていくことをめざしています。
この思考と行動のパターンの進化は、仲間たちとの相互作用による深い探究から創発され、定着していくことがわかってきました。
こうした「創発によるDNAの進化」をワールド・カフェという手法を用いて取り組んだ事例をもとに、DNA構築の重要なポイントや仕掛けについて探究します。

発表者

長曽崇志

報告レポート

■サマリー
長曽がメンバーと共に取り組んだ、ある酒造メーカーにおけるワールド・カフェの活用を通して組織DNAを創発し、定着させる取り組みの紹介とダイアログ。

■発表のポイント
社内外のバリューチェーンのステークホルダーを招いたワールド・カフェによる対話を通して、組織DNAの重要な観点である業界における自社の位置づけ・ブランド・環境への対応の意味づけを見直す取り組みの概要を紹介。
過去にその会社で行われてきた組織DNAを浸透させる様々な取り組みを活かして行われたワールド・カフェは、お互いの想いや考えを共有することで、新たな組織DNAを創発し、自ら日々の業務の中で実践していく礎を築いた。
この取り組みのプロセスや場づくりのデザインが、どのような原理や考え方の適用によって実現されたか、実際に使用されたコンテンツや取り組みの写真等を交えて紹介した。

■ダイアログ
参加者から「壁に貼って共有というのはどういうふうにしたのか?」という実践的な質問や、「自分自身がファシリテートした際の体験談」「問題意識が高い人は話す量が増えるが、低いと話さなくなる」といった課題が提示されたことによって、「オープンさの担保」、「当日のレディネスを高めるデザイン」「どれくらいの人がどう話すかではなく、いかにリフレクティブに判断を保留できるか」というその場を支える場の構造やファシリテーターのBEについて意見が交わされた。
「自然に感じたり話したりは、非日常的な条件をそろえて実現できるのでは……」という感想から展開されたダイアログでは、「ホスピタリティという空間をつくるのに一番大切なのはホストの姿勢」「できるのに、やらなくてよいという感覚では起きることが起きなくなると思う」「こういう場で感じてくれたことが、非日常的な空間をより自然な空間にしていく浄化作業になるのでは」といった参加者の想いが語られた。

参加者の感想

■落としどころに連れていこうとしない。ファシリテーターの無意識の言い回しでも、場の相互作用に影響を及ぼす。主催者側のちょっとした言葉、しぐさ、気配りは大事。「気付いていても、別にしなくていいんだ」は、×。「気付いたことの中で、その中で出来ることをやる」は、○。

■「ワールド・カフェを通して、共有されたり、見つかったり、深まったりする何か」は、もやもやしていることもあると考えるが、それを許容する人としない(しようとしてもできない)人なども存在すると思う。よい形で個々がコラボできるようにしていきたいと感じた。

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【2日目】セッション3

タイトル

ガーデナーズ「こたつコミュニケーション」
~複雑性が高い中でいかにチームで楽しく働けるか~

内容

ヒューマンバリューでは、主体性を開放し、創発を生み出す場づくりを専門的に行っているメンバーをプロセス・ガーデナーと呼んでいます。
私たちはプロジェクトや場づくりの中で、気付いたことや、発見したこと、学んだこと、改善した方が良いことを日々チームで共有し、コラボレーションしてきました。
その中で、これまでにはなかった連携の仕方や仕事の進め方や知識、知恵などが生み出されてきました。
このセッションではガーデナーが1年間で学んだことやコラボレーションの進化をストーリーで共有し、皆さんとダイアログする中でコラボレーションや楽しく働くためのヒントを生み出せたら幸いです。

発表者

市村絵里、高橋尚子、高間えみこ、保坂光子

報告レポート

■サマリー
HVのプロセス・ガーデナー(通称:ガーデナーズ)の誕生した経緯や、普段のオフィスでの様子やその変化、複雑性の高い仕事の中でのチームでの働き方などを紹介した。

■発表のポイント
スライドを使ったストーリー形式で、ガーデナーズの入社時のエピソードやその時の様子、心境、また個々人の変化や会社の雰囲気の変化など、現在のガーデナーズが誕生した経緯や背景を様々なエピソードと写真を交えながら紹介した。
複雑性の高い仕事が回っていく中で、ガーデナーが現在どのようにコラボレーションをしているのかについて、オフィスのテーブル(こたつ)のあり方の変化や、チーム意識の変化、忙しい時の会話の変化などをもとに説明した。
日常のこたつでの行動を分析すると、約70%を雑談が占めていた。その雑談の詳細をさらに分析してみると、そこではプロジェクトの状況に関する共有やお互いの体験、気づき、取り組んでいることの相談が行われており、まさにコラボレーションに必要なことが詰まっていた。こうして、日常的にこたつで雑談をすることで、コラボレーションが非常にスムーズになったということを解説した。
ガーデナーがそれぞれに書いた、約半年間リフレクションシートを紹介して、それぞれの振り返って考えたことや今後に活かしたいことを発表した。

■ダイアログ
「誰かが具合が悪いときは誰かがカバーするなど、新しい働き方が示されている」「時間の制約がある中でこれからの仕事のあり方などが生まれそうな予感がする」「『雑談』というと雑という言葉が入ってしまうので、もっとポジティブな表現ができたらよい」などの感想が話された。
「おしゃべりって大切だな」「安心して話せる場をつくるのが大事」「コントロールをしようとしないことが大事」といったことも話し合われた。

参加者の感想

■個人的には「こたつ」の話が一番印象的で大変刺激になりました!! ガーデナーズの皆さんがぐっとまた身近になって、大変うれしく思っています。

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【2日目】ワールド・カフェによるダイアログセッション

タイトル

ワールド・カフェによるダイアログセッション

報告レポート

■サマリー
「今日私たちが学んだこと、大事にしていきたいことは?」という問いをもとに、23日の情報共有とダイアログを統合し、想いを醸成する話し合いを「ワールド・カフェ」形式で実施。

■ ポイント
3つのセッションに共通して流れていた「ストーリー」の力に焦点が当てられた会話が起こっていた。コンテクストを共有するために、いかにストーリーが大事であるかという気づきが語られた。
ビジョン浸透の際には「それぞれがもっているストーリーを繋ぎ合わせないと繋がれない」という発言があり、また「感情をもっている」「枠組みを超えるためには、共感が必要だ」などいうことが、実際の経験と共に語られていた。
また、個人が最初にもっている役割を超えて、全体に最適な新たな役割を果たしていく際、同時に自分のエゴに引き戻す「自分がもっている魔物」や「ネガティブな感情」に出会い、それも抱えながら進んでいくのではないかという話も出ていた。
また、そのようにお互いに自分らしさを発揮し、協力し合う関係には「感謝」が重要だということが語られていた。
全体共有では、主に個人のポジティブな感情や、「より良くなりたい」という想いだけにフォーカスするのではなく、隠さなくてはいけないと思っているようなネガティブな感情についても共有して良いのではないかということがあらためて語られた。そこでは「バルネラビリティ」という言葉が紹介され、これからのリーダーシップにとって重要ではないかという示唆も見られた。

■チェックアウト
チェックアウトでは、「自分らしさを最初に理解してもらうために、気分を表すマークを名札に書いたらどうか」といった新しいアイデアが語られたり、「営業の左脳的な数字をストーリーに変えてみたらどうなるだろうか」といった話が出ていた。
また、苦しくても頑張ってこられた「自分の価値観・大切にしたいこと」を確認するパワフルさをあらためて理解したという感想や、「今までは感謝がやっぱりたりなかった」「相手に自分を尊重して欲しいと思っていたが、そういう自分が実は尊重できていなかったと気づいた」という声も聞かれた 。

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