ポジティブ・アプローチ

OST(オープン・スペース・テクノロジー)

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オープン・スペース・テクノロジー(以下OST)と呼ばれる手法は、1985年ハリソン・オーウェン氏(Harrison Owen)によって提唱されて以来、現在に至るまで何千回と世界中で繰り返され、相違をもった人々が衝突する可能性を持つ複雑な課題に大きな効果を生んでいます。
その手法は、グループの大小に関わらず、そこに存在する複雑性やカオス、混乱や衝突に参加者に関与させる手法と言い換えることができます。

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OSTの起源

その手法は、1985年に行われたある会議の中で、一番皆が充実していたと感じた時間が実はコーヒーブレイクだった、ということに始まりました。その要因が全員一致で「コーヒーブレークによるものだった」という結論から、同氏はコーヒーブレークがもたらす協働性や興奮をシステムとしてワークショップに取り入れる手法を考えたのです。過去にアフリカのある部落から学んだ体験に照らし合わせながら、昔からコミュニティで行われていた会議などを参考にOSTの基本的概念が完成しました。

「オープン・スペース」とは何か

オープン・スペースは、「時間とスペースの創造」と言い換えることができます。
創造される時間とスペースは、まったくの個人に委ねられるため、そこにはトピックや時間の流れ、深さなど複数の異なる性質による時間やスペースが起こります。それらは、個人のユニークなアイデンティティを生み出し、同時にアイデンティティを与える空間となるのです。
 衝突が起き、混乱があり、カオスの状態であったとしても、それを許す「オープン」な場であるオープン・スペースは、自己組織化が起こる最低条件である「安全な場所」を提供しているのです。

オープン・スペースの始まり~招待状から~

 オープン・スペースは、5人から1000人まで参加者の幅を持つことができます。その際、参加を促すプロセスは、「招待状」という形式を用いることが多くあります。
参加は、関心のある人は誰でも参加する権利があり、「自発的な自己選択」に委ねられています。そのため、招待状では必要最低限の文章で、的確にビジネスの課題を解決するために「達成したいと思っていること」を伝えることが必要になります。多くを語らないことが、出席する人々に課題に対して想像するスペースを与えるのです。

オープン・スペースの場の実施

オープン・スペースでは、一人ひとりが関心を持つすべての課題が取り上げられます。
そのためには、「熱情」、「責任」、「ボランティアの精神」が必要になります。
まず、「熱情」がなければ、誰も興味をもつことができません。また、興味がないことに誰も「責任」をもつことはありません。そして、それらの前提には、熱情と責任を最大限表現しようとする「ボランティアの精神」が必要となります。

オープン・スペースの原理

では、オープン・スペースはどのように進んでいくのでしょうか。
オープン・スペースの実施の中心には、その原動力となる「サークル」があります。サークルという形状には、古くから教育、民族性、経済形態、政治関係、文化、社会的地位、など多大な多様性を持つグループを1つにまとめる能力があります。
それはサークルであるという状態が、中心を示し、お互いの顔を見合えることを可能にし、発言の順番を無くし、権威や力の関係を省くことができるからです。

サークルを作るという状態からわかるように、オープン・スペースの参加者たちは、誰も正解を持っていません。誰かが正解を持っているという瞬間に「コントロール」の世界に入ってしまうからです。オープン・スペースではあらゆる「コントロール」を存在させません。すべてが自然発生的に、普遍的に「正しい」と思っている事実さえもが、ある人にとっての「正しさ」でしか過ぎないということを体験として理解する場になるでしょう。

オープン・スペースでは、コントロールがない空間を支える4つの原則が挙げられています。
1)ここにやってきた人は誰でも適任者である
2)何が起ころうと、それしか起こることはない
3)それがいつ始まろうと、始まるときが適切なときである
4)それが終わったときは、本当に終わったのである

また参加者は、どの課題に参加することも自由であると同時に、自分が選択した課題に貢献できないと感じたときには、その課題が話し合われる場から自由に移動することができます。それは「チョウチョ」と「ハチ」で表され、「チョウチョ」のように休憩所に止まっていることで多くの人とコミュニケーションする機会を持ち、関係性を円滑にする効果を提供したり、「ハチ」のように 次から次へと課題を飛び移ることで、より多くの情報を参加者に提供したりするなど、すべてはその人らしい貢献の仕方に委ねられています。

オープン・スペースは、真のコミュニティを作るパワーを持っています。それは、一人ひとりが自由な意思と責任を持ち、異なる意見をもつ人々と各々が持つストーリーを安全な場所で共有することでお互いを認め合い、許し合うことで、衝突や混乱、カオスから「平和」を生み出すことによって作り出されます。
その「平和」とは、一瞬のポーズではなく、継続的に続く「平和ではない状態」から新たなプラクティスによって達成されつづけることによって、「平和」が実現されるのです。

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