ワールド・カフェ

ワールド・カフェは、人々がカフェにある空間のようなオープンで創造性に富んだ会話ができる場とプロセスを用意することで、組織やコミュニティの文化や状況の共有や新しい知識の生成を行うファシリテーションプロセスです

ワールド・カフェ20周年に寄せた記事「ワールド・カフェの「成り立ち」と「守りたいこと」について考える」を公開しました。

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ワールド・カフェとは?

ワールド・カフェとは、「知識や知恵は、機能的な会議室の中で生まれるのではなく、人々がオープンに会話を行い、自由にネットワークを築くことのできる『カフェ』のような空間でこそ創発される」という考え方に基づいた話し合いの手法です。

ワールド・カフェの取り組み事例

ワールド・カフェの提唱者

企業やNPOで戦略的ダイアログの推進やコミュニティの構築の支援を行っている Juanita Brown(アニータ・ブラウン)氏と David Isaacs(デイビッド・アイザックス)氏によって、1995年に開発・提唱されました。現在ワールド・カフェの思想や方法論は世界中に普及し、ビジネスはもちろん、NPOや市民活動、政治、教育、さまざまな分野で活用が進んでいます。

ワールド・カフェが求められる背景

世界の高速化に伴って、環境の変化は激しくなり、複雑性は増してきました。このような状況の中で組織がうまく難題を乗り越えるためには、個人の力や知恵ではなく、組織に所属する人々の集合的な知恵がより求められるようになってきています。

職場での会話を思い浮かべてみると、話し合いの中から良いアイデアが浮かんだり、発見をしたりするのは、フォーマルな会議の中ではなくて、たとえば、休憩室でお茶を飲んでいるときだったり、居酒屋でお酒を酌み交わしているときだったりするのではないかと思います。

そうした場所ではお互いリラックスして、オープンに本音を語ることができ、初めて会う人とも気軽に話せるので、ネットワークが自然と広がります。「カフェ」は、そういったインフォーマルな話し合いが行われる場の象徴といえます。

ワールド・カフェでは、そのような「カフェ的会話」を職場での会議やミーティング、日常の会話の中に意図的にデザインし、会話のあり方を変える方法として、世界中で活用が進んでいます。

ワールド・カフェを織り成す7つの原理

ワールド・カフェでは以下の7つの原理に基づいて、話し合いの場をデザインすることで、生成的なダイアログを生み出します

  1. コンテクストを設定する
    ・ダイアログを可能にするための目的と広範な要件を明確にする
  2. もてなしの空間を創造する
    ・個人的な快適さと、お互いを尊重する気持を育むことができるもてなしの環境と、心理的な安心感を確保する
  3. 大切な質問を探求する
    ・協働を引き出すような強い力を持つ質問に対して、集合的に関心を高める
  4. 全員の貢献を促す
    ・参画と相互支援を促すことによって、「個」と「全体」の関係を活性化する
  5. 多様な視点を他花受粉させて、つなげる
    ・中核的な質問に対して共通の関心を高め、異なる視点のつながりをもつ多様性と密度を意図的に強めることにより、創発が現れる生体システムのダイナミズムを活用する
  6. パターン、洞察、より深い質問に共に耳を傾ける
    ・個々人の貢献を損なわずに思考の結束を育むことができるように、共通の関心事に焦点を当てる
  7. 集合的発見を収穫し共有する
    ・集合的知識と洞察を可視化することによって行動に移せるようにする

カフェ的会話イメージ

ワールド・カフェの特徴

ワールド・カフェは、組織やコミュニティの比較的多人数の集まりで、設定したテーマに関して、ダイナミックで協働的な話し合いの場を作り出すのに効果的です。

それぞれのテーブル毎に机上の模造紙に自由にメモを描きながら、20分から30分程度の話し合いを行います。これをメンバーを変えながら3回程度行うことで、そこで出たアイデアが他花受粉するようなイメージで、テーマに対するコンテクストが短時間で深まり、大変盛り上がる効果があります。

どんな状況でも利用できて、かけた時間の割には高い満足感を得られますし、ファシリテーションや事前準備が極めて簡単だという良さがあります。その際、テーブルクロスや花、カラフルなマーカーなどを用意して、「カフェ」的なくつろぎの空間を創り出すことで、より効果を高めることができます。

また、AIやOSTといった取り組みの前に、その効果を高めるためにワールド・カフェを活用したり、実際にAIやOSTで未来へのアクションを取り始めた中で、クォーター毎の振り返りにワールド・カフェを導入するなど、他の取り組みとの組み合わせの中でも効果を発揮します。

アイデアを他花受粉する

効果的な状況

  • 立場の異なるさまざまな人々を集めて、話し合いを行いたい
  • 組織の垣根や上下関係を超えたオープンな話し合いを行いたい
  • 会話を通して、発想が膨らみ、創造性が発揮されるような会話を実現したい
  • 誰か一部の人が話すのではなく、全員が貢献できるようなミーティングを行いたい
  • 全員のアイデアを統合して、新たな知識を生み出したい

ワールド・カフェが活用される場面・用途

  • さまざまな人々が集まるコミュニティ
  • ビジョン・戦略などを構築する際の意識合わせ
  • 新施策・新規ビジネスや新製品に対する意見交換・ヒアリング
  • 研究会などでの探求や知識共有

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カフェ的会話の進め方とは?:人々の主体性と創造性を高める話し合い『ワールド・カフェ』(「企業と人材(産労総合研究所)」2008年5月5日号掲載)

関連資料

  • タイトル:[ワールド・カフェ ~カフェ的会話が未来を創る~]
  • 著者:アニータ・ブラウン、デイビッド・アイザックス
  • 翻訳者:香取 一昭、川口 大輔(ヒューマンバリュー 主任研究員)
  • 価格:2,940円(税込み)
  • 出版社:株式会社ヒューマンバリュー
    ▼詳細はこちら「出版案内」よりご覧ください

セミナー・イベント

最新の開催情報は、セミナー・イベントのお知らせに掲載しています。

  • ワールド・カフェの進め方を探求する『ワールド・カフェ・プラクティショナー養成コース』を定期的に開催しています。
    このコースでは、ワールド・カフェを実際に体験していただきながら、ワールド・カフェの原理とプロセスのあり方を探究していきます。また、具体的に提示の仕方の違いや場づくりの違いが、どのように参加者の姿勢や相互作用に影響を与えていくかも検討していきます。
  • ワールドカフェは、プロフェッショナルなファシリテーターでなくとも、職場の仲間たちが実践できる手法です。
  • ヒューマンバリューでは、ワールドカフェを用いた話し合いを組織内に展開するサポートを行っています。

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