今月から、3つのインサイトレポートを通して「職場で取り組む『生成的キャリア開発』」お届けしてきました。これらのレポートでは、現在ヒューマンバリューで大切にしているキャリア開発の考え方やポイントについて解説していますが、文中で紹介されている書籍『会話からはじまるキャリア開発』は、原著Help Them Grow or Watch Them Go(ビバリー・ケイ博士著)の第2版(2019年)をヒューマンバリューが翻訳・発刊したものです。その後、2024年10月には、より今日の社会状況に沿った形でアップデートされた原著の第3版が発売されています。 本コラムでは、原著の第3版の内容にどのような進化がみられたのか、ダイジェストでお伝えすることを通して、先の3つのインサイトレポートのテーマでもある今日的なキャリア開発のすがたをより立体的にとらえてみたいと思います。 目次 邦題『会話からはじまるキャリア開発』に込めた想い 第3版での進化から見える今日のキャリア開発 進化① キャリア開発をとりまく環境の変化 進化② 「仕事」のとらえ方の変化 進化③ キャリア開発「支援」のあり方 進化④ 支援者へのヒント 進化⑤ 支援者へのヒント キャリア開発は、人の相互作用(HI)から生まれる価値そのもの
インサイトレポート
そのときどきのトピックについて、ヒューマンバリューのメンバーがまとめた雑誌掲載記事などの考察をご覧いただけます。
2025.06.26インサイトレポート
書籍『会話からはじまるキャリア開発』の進化から見つめる、今日のキャリア開発 とは <ショート・コラム>
2025.06.12インサイトレポート
職場で取り組む「生成的キャリア開発」 ー 共に成長する人と組織を具現化する(Chapter3)
ヒューマンバリュー 阿諏訪 博一、菊地 美希、内山 裕介 前章では、計画的なプロセスから生成的なプロセスへとシフトする「キャリア観」の変化について、解説しました。こうした「生成的キャリア開発」の取り組みを、例えば個人の実践から始めることもできるでしょう。 しかし、自社の職場で取り組むにあたっては、個人の責任だけでできることも限られています。また、同じように、組織の施策や仕組みだけで進めていくにも限界があります。 個人と組織が共に、職場での実践に向き合うことにより、「生成的キャリア開発」の実現と、共に成長する個人と組織につながります。本章では、個人と組織は「職場」を通じて何に向き合い、どう取り組むべきなのか。レバレッジ・ポイントになる、検討の視座と具体的アプローチを解説していきます。 1.「生成的キャリア開発」を職場で実践するレバレッジ・ポイント 2.「人」に対するフィロソフィを転換する
2025.06.12インサイトレポート
キャリア観を転換する ー 「生成的キャリア開発」へ(Chapter 2)
ヒューマンバリュー 阿諏訪 博一、菊地 美希、内山 裕介 前章では、人と組織の関係性が揺らぐ今日において、「職場におけるキャリア開発」を探求する意義を考察しました。実際、今日の企業や働く個人を俯瞰すれば、自社のキャリア開発の仕組みを再考したり、個人として自分なりにキャリア開発の実践を歩んでいく人は、従来より増えているのではないでしょうか。 その一方、 「キャリアシートを書いても、結局、会社がキャリアを決めるのだから意味はない…」(メンバー) 「本当に社員のキャリア開発と向きあったら、社員が辞めてしまわないか…」(マネジャー) 「一方向の『昇進・昇格』をベースとした人事制度運用で、キャリア開発の限界を感じているが、仕組みの見直しには取り組めていない」(経営・人事) といった、「キャリア開発」を取り巻くあきらめや葛藤の声も少なくありません。 こうした声から推察できるのは、根底にあるキャリア観が「昇進・昇格」「異動」「転職」といった計画的発想のみに囚われることで、個人の意向と組織の意向を乖離させ、取り組みが行き詰まってしまうことです。 「職場におけるキャリア開発」を再考する時、共に成長する人と組織を実現するには、まず根底にある「キャリア観」を見つめ直すことが必要になります。そこで本章では、「キャリア観」の変化について、その要因とともに解説していきます。 1. 「キャリア観」の変化の要因を考察する 2. キャリア観を転換する:「計画的キャリア開発」から「生成的キャリア開発」へ 3. 「生成的キャリア開発」の実践
2025.06.12インサイトレポート
揺らぐ人と組織の関係性と、問われる「キャリア開発」のあり方(Chapter 1)
ヒューマンバリュー 阿諏訪 博一、菊地 美希、内山 裕介 価値観や働き方が多様になり、個人と組織の関係性が揺らぐ今日、多くの企業が自社の「キャリア開発」のあり方や仕組みを再考しようとしています。 本レポートでは、私たちヒューマンバリューの実践支援やリサーチから得たヒントや洞察から、職場でのキャリア開発のあり方を変革していくアプローチを探っていきます。 まず本章では、主にクライアントの企業変革や組織変革を支援する私たちが、なぜ「キャリア開発」をテーマをとりあげるのか、その問題意識と意義について考察していきます。
2021.11.26インサイトレポート
【Co-creation Career】共創によるキャリア開発
【Co-creation Career】共創によるキャリア開発 〜 変化の時代の中で、キャリア開発のあり方を問い直す 〜 人生100年時代と言われる今日、キャリア開発は変化の局面を迎えています。働く一人ひとりの価値観や仕事観は多様化し、組織の人材マネジメントも変化が求めれています。社会的な変化の機運は高まる一方で、職場でのキャリア開発の現実に目を向ければ、閉塞感を感じる場面も少なくありません。本レポートでは、職場におけるキャリア開発のあり方として「Co-creation Career」という考え方を打ち出し、これからのキャリア開発の実践やアプローチを考えてみたいと思います。 執筆:株式会社ヒューマンバリュー 内山 裕介 目次 1. はじめに:変化の時代における、キャリア開発のあり方とは 2. キャリア開発の変化の潮流 3. 生成的キャリア開発を実現していくためのアプローチ 4. 終わりに:Co-creation Careerのさらなる探求に向けて