今年も世界最大規模のタレント開発カンファレンス「ATD International Conference & EXPO(ATD-ICE)」に、ヒューマンバリューのメンバー4名が参加しました。
ATDでは毎年、多くの知見や事例、新しい手法が紹介されます。しかし、それらの情報は、いまやレポートや動画、生成AIなどを通じて、以前よりもはるかにアクセスしやすくなりました。
だからこそ私たちは今年、「ATDで何が語られていたのか」を報告することよりも、「ATDで投げかけられていた問いを、私たち自身の問いとして考えること」を大切にしたいと考えました。
そこで今回は、従来の「報告会」ではなく、「Co-Learning Lab」という形で開催します。
今回のCo-Learning Labでは、ヒューマンバリューの4名が、それぞれの視点からATDで出会った世界を見つめ直し、そこから浮かび上がってきた問いを持ち寄ります。
たとえば、AIによって情報の取得や整理が容易になる中で、L&Dは単に知識やスキルを提供する役割にとどまるのか。それとも、働く人を「組織の中の人材」としてだけでなく、「社会の中に生きる一人の市民」として捉え直し、問いの主語そのものを変えていく必要があるのか。
また、国際秩序や社会の前提が揺らぎ、先行きが見えにくくなる中で、私たちはどのように希望を失わず、次世代によりよい世界を手渡すための方向性を定めていけるのか。リーダーシップ開発は、既製品のようなプログラムを提供することを超えて、人が他者やコミュニティと出会い、生きた経験の中から自らの進路を見出していく場をどう生み出せるのか。
さらに、情報が整い、思考が効率化される一方で、私たちは頭だけで未来を捉えようとしていないか。もやもやや違和感、身体感覚や感情に耳を澄ませることは、人間をパフォーマンスのための道具としてではなく、存在そのものとして尊重する実践につながるのではないか。
同じATDに参加していても、4人が見つめた景色は一つではありませんでした。しかし、それぞれの問いは互いに響き合いながら、テクノロジー、ヒューマニティ、リーダーシップが交差する地点で、「これからの人の価値とは何か」という大きな問いへとつながっていきます。
今回は、それらを完成された答えとしてお伝えするのではなく、参加される皆さまとともに語り直し、編み直しながら、これからの学び・成長・リーダーシップの意味を探究していきたいと考えています。
テクノロジーが進化する一方で、人間らしさとは何か。学ぶとはどういうことか。これからのリーダーシップには何が求められるのか。
その交差点に立ちながら、人は何を学び、何を育み、どのような未来をつくっていくのか。
ATDで出会った問いを出発点に、参加される皆さまとともに探究を深める時間になれば幸いです。