インサイトレポート

書籍『会話からはじまるキャリア開発』の進化から見つめる、今日のキャリア開発 とは <ショート・コラム>

今月から、3つのインサイトレポートを通して「職場で取り組む『生成的キャリア開発』」お届けしてきました。これらのレポートでは、現在ヒューマンバリューで大切にしているキャリア開発の考え方やポイントについて解説していますが、文中で紹介されている書籍『会話からはじまるキャリア開発』は、原著Help Them Grow or Watch Them Go(ビバリー・ケイ博士著)の第2版(2019年)をヒューマンバリューが翻訳・発刊したものです。その後、2024年10月には、より今日の社会状況に沿った形でアップデートされた原著の第3版が発売されています。

本コラムでは、原著の第3版の内容にどのような進化がみられたのか、ダイジェストでお伝えすることを通して、先の3つのインサイトレポートのテーマでもある今日的なキャリア開発のすがたをより立体的にとらえてみたいと思います。

目次

邦題『会話からはじまるキャリア開発』に込めた想い
第3版での進化から見える今日のキャリア開発
      進化① キャリア開発をとりまく環境の変化
      進化② 「仕事」のとらえ方の変化
      進化③ キャリア開発「支援」のあり方
      進化④ 支援者へのヒント
      進化⑤ 支援者へのヒント
キャリア開発は、人の相互作用(HI)から生まれる価値そのもの

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邦題『会話からはじまるキャリア開発』に込めた想い

先述の通り、ヒューマンバリューではHelp Them Grow or Watch Them Goの第2版(2019)を2020年に翻訳・出版しました。第3版での進化について触れる前に、本書の概要とポイントをおさらいしてみたいと思います。

キャリア開発という言葉から想起するイメージは、人によってまさに多様です。「昇進・昇格の機会を提供すること」「より有利な条件で転職すること」「年に1回将来についてメンバーと話し合うこと」といったイメージをもっている方も少なくありません。本書では、キャリア開発(支援)を「他者の成長を支援すること。それ以上でも以下でもない」と定義しています。そして、キャリア開発を支援する役割をもつ人(多くはマネジャー)にとって、「メンバーと会話をすること(キャリア・カンバセーション)」が最も有効な成長支援であるというのが、本書の中心となるメッセージです。支援する人が答えを提供するのではなく、意図を込めた問いをメンバーに投げかけること、短くてもそれを日常的に継続することが、キャリアカンバセーションのポイントとなります。

キャリアカンバセーションを実施する際には、3つの観点について話し合います。1つめの「これまでについて」では、メンバーが過去の経験や情熱、強みなどを、自分で振り返ったり、周囲からフィードバックを受ける等して、自己認識を高めます。2つ目「これからについて」では、自らを取り巻く環境やビジネスを俯瞰し、今起きている変化や今後求められる仕事のあり方を探求します。最後の「インサイト」では、自らの経験と、組織及びビジネスのニーズや機会が交差する場所から、次のアクションを検討してきます。 その際、会話の前提となっている、古いキャリア開発のイメージを手放すことも大切になってきます。前回のインサイトレポートでも触れられているとおり、はしご型からボルダリング型のキャリア観への転換は必須です。

これまで上昇するしかないように見えたキャリアパスは、それぞれのゴールに向けた多様な成長のあり方を可能にするキャリアパターンの考え方に変化しています。同時に、人生の多様な経験を活かしてキャリアをかたちづくるという意味で、仕事とプライベートを分けて考えることにも限界が生まれています。それぞれの人の人生の物語が、仕事における物語に影響を与え、またその逆もしかりであることが、キャリアを考えるうえでも大切であると、ケイ博士は語っています

社会や労働環境の変化を踏まえて新しいキャリア観へとシフトしていくと、より一人ひとりの多様性への関心と、答えのない未来を進むための自分なりの意味づけが鍵となることがわかります。本書で扱われるキャリア・カンバセーションは、人材育成を行う立場の方が「問い」をもって相手と関わり、会話を通して過去や未来を意味づけ、今できる一歩を見出していくための方法です。

私たちは、個人や集団が「会話」を通してそうした「意味を生成」していくプロセスに着目して、本書の邦題に『会話からはじまる〜』というタイトルを選びました。発刊後の反応や、読者の方々が本書を活用して取り組んでくださった事例からも、改めてこの邦題を選択したことの意味を改めて感じています。

第3版での進化から見える今日のキャリア開発

それでは、原著の第3版でより進化した部分を取り上げながら、今日的なキャリア開発のすがたを考察していきます。

進化① キャリア開発をとりまく環境の変化:

AIの時代に、人にしかできない成長支援がある

キャリア開発をとりまく環境は刻一刻と変化しています。第2版(2019年)以降の環境変化を、著者は第3版のまえがきで以下のように語っています。

まず、AIやテクノロジーの進化が進むにつれ、職場において人間にしか出来ないことは、機械によって代替できないことが明らかになっています。著者は、人間同士のやりとりをAIにちなんでHI(Human Interaction)と呼び、人の才能や可能性を見出す、政治的・文化的な文脈を踏まえた理解をする、リスクを取るための心理的安全を感じる、経験を解釈して学びを得るなどの能力はAIが代替することはできないと語っています。

そして、米国を中心として起きたGreat Resignmation(大退職時代)に象徴されるように、働く人の価値観が変化してきたことで、より良い機会や、自由を求めて辞める人も跡を絶ちません。それだけでなく、Quiet Quitting(静かなる退職)と呼ばれるような、組織に居続ける選択をしていても、仕事への熱意や意欲を失っていく人の存在は、離職者以上にビジネスにおける危機感を高めています。

そうした状況の中、以下のような言葉から、今日キャリア開発を行う意義について、著者の想いを感じることができます。

進化② 「仕事」のとらえ方の変化:

人生の物語のなかに、仕事を位置付ける

次に、個人の「仕事」のとらえ方についての書きぶりが第3版では変化したことも挙げられます。第2版の頃から、ギグワーカーをはじめとして、契約社員や時短社員など、働き方が多様になっていることは語られていました。第3版ではさらに、仕事面だけではなく、働く個人がどのように「仕事」をとらえているか、日常や人生における「仕事」の位置づけの変化を感じさせる記載が見受けられました。

” キャリアのために自分を殺すことに別れを告げましょう。多くの人が「すべてを手に入れることはできない」ということに気づき始めています。少なくともすべてを一度には。彼らは仕事のために自分の人生で大切なものを犠牲にしようとはしません。より多くの人が、「仕事」が自分に合うように、とキャリアを決めているのです ”

この「仕事が自分に合うように、とキャリアを決めている(Work has to work for them)」という表現が象徴しているように、人生の中心に仕事を据えるのではなく、人生の一部に仕事が含まれているような感覚でとらえられていると感じます。

” 周囲の状況が自分の選択に影響を及ぼすこともある。他の要因(仕事量、家庭の事情、自分のエネルギーレベル、得られるサポート)によって、より安定的な/またはよりリスクの高い選択をすることができる ”

また、上記のような記載から、介護や育児などの家族の状況、自分自身のメンタルヘルスなど、私たちが仕事以外の様々な要因に影響を受けてキャリア選択を行っている事実に触れていることも、注目に値するでしょう。キャリアについて考えるとき、これまでは「自分自身が」「組織のなかで」どのように歩んでいきたいかを中心に考えることが多かったかもしれません。

しかし実際には、それ以外の要因によって自身のキャリアを決定するという経験をしてきた人も多くいるはずです。仕事とプライベートを分けて考えるのではなく、互いの相互作用の中で、自分自身としてひとつの人生の物語を語っていくことが、今日的なキャリアの歩み方といえるのかも知れません。

進化③ キャリア開発「支援」のあり方:

より水平な関係からこそ、意味を見出すことができる

3つ目の進化は、キャリア開発を支援する人/される人の関係性に変化が見られることです。第3版では、これまで繰り返し使われていた「マネジャー」という言葉がすべて「リーダー」に置き換えられています。キャリア・カンバセーションを行うのは、必ずしもマネジャー職にある人や、直属の上司でなくても良いということであり、他部署の人や同僚同士で実践するなど、役職にこだわらないキャリア開発支援の可能性が感じられます。 その他にも、新たに心理的安全について語られている部分が印象的です。一般的には「メンバーが発言しやすいように」「メンバーが失敗を恐れずチャレンジできるように」リーダーが心理的安全な状態をつくって「あげる」ことが大切であると理解されていることも多いのではないでしょうか。著者は心理的安全の大切さを以下のように語っています。

” リーダーには、組織から与えられたキャリア開発の責務(Responsibility)があるかもしれないが、一方で従業員の質問し、話を聞かせてもらう権利(Right)を与えてもらう必要がある。その権利は、従業員から与えてもらうしか方法はない。そして、その権利を与えてもらえるのは、心理的安全性を生み出しているリーダーだけである ”

このような態度は、マネジャーや上司としてメンバーを管理する、導くといった従来型の役割意識ではうまくいきません。相手の全てを理解することはできないという前提にたち、好奇心をもって会話に臨むことが、第3版ではさらに強調されています。そのためのツールとして「好奇心指数(CQ:Curiosity Quotient)」を自己診断できるアンケートに加え、周囲のメンバーに自分がどれくらいCQを発揮できているかをフィードバックしてもらうための「好奇心発揮度合いアンケート」などが追加されています。

”「傾聴」はごまかせても、「好奇心」をごまかすことはできません ”

このような進化を踏まえて、キャリア開発は、支援する人と、支援してもらう人とがより水平な関係性とリスペクトのもとで行われることが求められていると言えそうです。

進化④ 支援者へのヒント:

環境変化を日常に引き寄せる支援

前述では、支援者の役割意識として、従来の管理型ではなく、より水平な関係を築くことが求められるとお伝えしました。これはもちろん、支援者が何もせずに相手の話を聞けば良いということではありません。支援者の新たな役割として、日常のビジネス・プロセスのなかにキャリア開発支援を持ち込むことは、第2版においても言及されてきましたが、第3版ではさらに踏み込んで、支援者への具体的なヒントが提供されています。

例えば、メンバーが、社会やビジネスの変化とそれらが組織に与える影響について、一人ひとりの日常の仕事に紐づけて理解していくための支援の工夫について言及されていました。

” 社内の重要な情報に対して(それが従業員にアクセス可能であったとしても)、スケールの大きな情報と、それが組織や自分たち自身にどんな意味をもっているのか、つながりを感じられない人も多いかもしれません ”

” 従業員が、変化するビジネス環境に直に触れる機会をつくることで、リアルで直接的な「これからについて」のイメージを得るための経験を提供しましょう ”

進化⑤ 支援者へのヒント:

リモートワーカーへの支援も同様に、でも意図的に

また、第3版では、リモート環境におけるキャリア開発支援についても、1章を丸々費やし、述べています。 コロナ禍を経て、リモートワークが常態化している組織では、日常の仕事だけでなく、キャリア開発支援においても苦労しているリーダーは多いかも知れません。ケイ博士は「出社している従業員と同じことをやる。ただし、もっと意図的に」と語ります。どんな新しいテクニックよりも、この意図こそが大切だといいます。

” リモートワーカーにとって、最もがっかりする瞬間は「意思決定の際にその場にいなかった」という理由で、機会を失ってしまうことです。この場合、インクルージョンやエクイティが問題になっているのではありません。意図的でいるための方法は、一度手を止めてチーム全員のことを思い浮かべることです。…リモートワーカーにも平等に成長機会を与えられるような意思決定です ”

そのうえで、リモートワークによって「偶発性」が失われてしまい、自然発生的な成長機会を得ることが少なくなってしまう状況においては、リーダーと従業員が共にそのような機会をつくりだす努力が必要であると述べられています。オンライン会議の後に「最近どう?」といった会話を交わす等、互いに無理のない方法や頻度を模索することも有効であるようです。

キャリア開発は、人の相互作用(HI)から生まれる価値そのもの

ここまで、第3版での進化を大まかにまとめることで、このアップデートを通して著者が感じている変化や伝えたかったメッセージについて考察してきました。第3版での変更点は、言うまでもなく多岐にわたり、ここに収めきれなかったものも多くあることはご了承いただき、詳細についてはぜひ英語版の書籍を参照いただければと思います。

本書の第1版〜3版を通して、たくさんのアップデートが加えられていますが、変わらずに感じる著者のメッセージは、人間同士の相互作用(Human Interaction:HI)によって生まれる価値、そしてまさにそれを担う人材育成やキャリア開発支援という役割の素晴らしさではないかと思います。

第1版が発刊された2012年以降、Covid-19を筆頭に、私たちの社会は多くの変化を経験し、人々の価値観が大きく変わってきています。多様なキャリアを歩むことが可能になったいま、働く個人としても「正解のあるキャリア」を追い求めるのではなく、自分だけのキャリアを一歩ずつ歩んでいくことが、これまで以上に求められています。ただし、それは個々が一人で取り組むのではなく、共に働くリーダーや仲間をはじめとする他者との会話(キャリア・カンバセーション)を通して、自分自身の過去と、自分をとりまく環境を意味づけながら、自分の人生に意味を付与していくプロセスを歩んでいくことで実現できるのだと思います。 そして、そうした会話を支えるリーダーに求められるのは、完全にはわかり合うことのない他者への尊重と、互いにわかり合えないからこその好奇心をもつあり方だということも、書籍から感じる重要なメッセージです。今、様々なキャリア施策や1on1を取り入れる組織は多くありますが、働く人々がお互いへのリスペクトと好奇心を土台とし、対話を通して意味を見出していく力を育むような支援も、同じように大切ではないかと感じています。

※第3版からの引用は全て英語版を筆者の仮訳によるもの。

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