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第3章:効果的なEラーニングを実現するための観点

効果性の高いEラーニングも取り組み方を誤ると、期待していた成果が上げられず、失敗に終わることも少なくない。この章では、高い効果を上げるためのE ラーニングの取り組みについて

1.戦略と関連づけたEラーニング
2.効果的なEラーニングを実現するインストラクショナル・デザイン
3.Eラーニングとその他の研修の組み合わせを検討するブレンデッド・ラーニング

という3点からみていくことにする。

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第3章:効果的なEラーニングを実現するための観点

戦略と関連づけたEラーニング

これまでの企業における研修の位置づけは、福利厚生の一環として扱われるなど、企業における戦略的な位置づけを占めるまでには至らないケースがほとんどであった。Eラーニングにおいても、これまでコンテンツとして取り上げられてきたのは、ITの知識やパソコンの使い方、資格取得、といった戦略に直接は結びつかないスキル習得的なものが大半を占めている。

しかし、現在では、学習を企業の戦略実現の根幹をなすものであると考える企業が増えてきている。変化の激しい現在、すでに保有している知識の有効期限は限りなく短くなっている。そこで企業に求められるのは、常に学習をし続けること、つまり学習型組織を目指すことである。

これは、Eラーニングにとっても例外ではない。Eラーニングが組織の戦略実現ためにどういう役割を果たすのか、意味をもってくるのかを明らかにする必要がある。 ここで組織における、ビジョン、戦略と学習の関連づけについて整理をしておこう。

組織には、自分たちの存在意味を明らかにし、皆が生きる目的となる「ミッション」がある。これは、「何のために我々は存在しているのか」表したものである。いわば、企業、組織にとっての使命と置き換えることができる。その使命を果たし、数年後にありたい姿をありありと描いた像が「ビジョン」である。組織は、このビジョンの実現に向けて戦略を立案する。そして、その戦略を実現するためには、各個人の行動をより改善していく必要がある。その指標となるものがコンピテンシーである。

コンピテンシーは発揮行動と言われるもので、成果を生み出すために求められる行動であり、通常コンピテンシーモデルという形で、実務に即した具体的な行動によってその水準が定められている。コンピテンシーモデルは、その組織において高い成果を生み出しているハイパフォーマーが発揮している行動でもある。もちろん組織におけるすべてのメンバーが現状で高いコンピテンシーを有しているわけではない。そこで必要となるのが学習である。研修はこのコンピテンシーを高めるために行われるべきものである。そして、コンピテンシーを高めることが戦略の実現を可能にし、ゴールの達成へ組織を導くのである。

本来、Eラーニングもこうした一連のプロセスの中に位置づけられるべきものである。効果的なEラーニングを実現するには、「とにかくEラーニングに取り組もう」ではなく、このように組織のビジョン、戦略からブレークダウンし、どういったコンピテンシーが求められるのか、そのためにどういった学習機会を設計するのかを明らかにする必要がある。

高い成果をあげるためのインストラクショナル・デザイン

組織の戦略やコンピテンシーモデルからの検討は、いわば組織としてどういった学習が求められるのかを明らかにしようとするものである。次に検討しなくてはならないのは、それではEラーニングをどのように設計すればよいのかである。そこで必要となるのがインストラクショナル・デザイン(以下ID)ということになる。

IDとは

これまでの教育は一部の有能な教師の俗人的なスキルによって担われてきた。しかし、それでは、多くの対象者に対して教育を提供し、一定の効果を生み出すことはできない。そこで、少ない投資で最大の学習効果を実現するために、有能な教師のスキルを分析し、どういった状況でどのようなスキルを用いて教育を実践しているのかを明らかにし、そのプロセスを明らかにした。これがIDの始まりといえる。IDは、教育の効果が人に左右されるのではなく、同一のプログラムならば、普遍的な効果を生み出そうという試みから生まれたものである。

それでは、こうしたプログラムをいかにして生みだせばよいのだろうか。ASTDによると、IDは次のADDIEという流れからなるとされている。

ここでいうニーズ分析を行うには、表出されている課題を分析することで明らかになったニーズに限らず、先に挙げた組織の戦略やコンピテンシーモデルとの関連づけを明確にする必要がある。

つまり、受講者が何を学習すべきかという学習目標を、組織の戦略、コンピテンシーモデル、受講者のニーズ等から分析し、その学習目標を最も適切な方法で達成できる学習プロセスのデザインを行い、その学習プロセスをもつ教材を、必要な資源を集めて開発し、開発された教材を実際に受講者に届け、最終的に学習目標を達成できたかを評価するまでの一連の流れをIDと呼ぶ。また、これを実践する人をインストラクショナル・デザイナーと呼ぶ。

専門知識をいかに詰め込むかだけがEラーニングではない。学習目標を達成するための最も適切な学習方法をいかに設計するかが、効果的なEラーニングを実現するために不可欠の要素であるといえる。
こうして考えると、Eラーニングという新しい学習形態の出現によって、それを効果的なものとするためにはどういった教育方法、プロセスが最もよいのかという観点から注目されているIDであるが、これは、特にEラーニングに限ったものではない。教育プログラムを作成する際には、共通のテーマであるといえる。
それでは次に、IDがこれまでどのように扱われてきたのか、IDの捉え方をいくつかの角度から探っていこう。

IDの側面

Patricia L.SmithとTillman J.Ragan著作の「Instructional Design」によると、IDとは「学習の原理を、学習教材、学習経験、情報源、そして学習評価に翻訳するシステム的で内省的なプロセスのことである」としている。

また、ハーバード大学のブルーナーによれば、IDには、以下の4つの用件が含まれているという。

1.学習への傾注
2.知識の構造化
3.順次性
4.強化:報酬のペース及び外的報酬から内的報酬へと移行する時期の性質を明らかにする。

これは学習者の学習プロセスを示したというよりも、プログラムを設計する上でこの4つを検討する必要があることを示している。「学習への傾注」がなければ、いくらコンテンツが優れていてもその効果は高まらない。研修前の受講者のレディネスが研修効果を最も左右する要因であることは、多くの学者、実践者が指摘するところである。学習者が学習に傾注できるような環境の設定が必要となる。そして、コンテンツは、学習者が理解しやすいように構造化し、それを教材や学習機会を通して理解しやすいプロセスで提示する必要がある。これが「知識の構造化」と「順次性」である。さらに、次なる学習、継続的な学習を見据えれば、学習のモチベーションを高めていく必要がある。当初は外発的な動機づけで始めた学習であっても、それを内発的なものへと変えて行かないと継続的な学習は行われない。これが4つ目の「強化」に当たるものである。

また、ユタ州立大学のデビッド・メリル教授は、IDの目標を何を学習するのか(「事実」「概念」「手順」「法則」)とどの程度まで学習するのか(「覚える」「使う」「見つける」)のマトリックスで捉え、それにそってインストラクションの計画を立てることの必要性を提唱している。同様のコンセプトは、2001年に米国のロサンゼルスで開催されたOnline Learning2001でも紹介されていた。Online Learning2001は、世界中の企業や大学などの学習、訓練、組織開発の専門家が、オンライン学習に関する最新動向や将来の展望について学び、意見を交わす場として、1998年よりスタートした全米でも最大規模のカンファレンスである。Click2learnのセッションでは、パフォーマンス・コンテント・マトリックスが紹介されていた。

これは、学習プログラムの設計の前に学習のコンテントとパフォーマンスによってマトリックスを作成しようとするものである。このマトリックスを作成後、たとえば、概念を応用することを目標とすると、最初に注意を喚起して、目的を提示し、例示、法則の提示、そして実践的な演習に入り応用力を身につけるといったプログラムを組むことができる。

学習モデルとは

こうしたIDを実践する上で必要とされるのが学習モデルと呼ばれるものである。学習モデルとは「人はどのように学習していくのか」「人が学習するプロセス」についての背景にある考え方のことである。この学習モデルを理解しないと、様々な教育プログラムやIDを見ても、どういった考え方を背景にプログラムが組まれているのかの考え方を理解することができない。代表的な学習モデルには「客観主義」と呼ばれるものと「社会的構成主義」と呼ばれるものがある。

たとえば営業に必要な知識を身につける場面を想定してみよう。そして、その場面にこの代表的な学習モデルである「客観主義」と「社会的構成主義」を当てはめて考えてみよう。「客観主義」では、営業に必要な明確な専門知識が存在する。その知識を知っている人が、知らない人に教えるこれが客観主義である。

それに対して「社会的構成主義」では、ビジネスの環境や、お客様、セールスパーソンの状況によって、必要とされる専門知識は異なる。ある状況では有効な知識でも、それが別の場面では必ずしも有効とは言えない。そこで、「社会的構成主義」の学習モデルでは、周囲や環境との相互作用の中から学習していこうとする。

客観主義と社会的構成主義のどちらが適しているのかは、置かれた状況によって異なってくる。ここで大切なのは、どういった学習モデルを背景にIDを設計するのかを明らかにすることであるといえる。
また、こうした学習モデルは時代とともに変化をしている。そこで次は、この学習モデルの変化についてみていこう。

客観主義の学習モデル

これまで一般的な学習モデルとして活用されてきたのが「客観主義」と言われるモデルである。改めて客観主義についてみていくと、客観主義の学習モデルには、客観的真実は存在しているという考え方が根底にある。IDは、客観的事実を効率的に学習するために設計される。つまり、現在ある客観的なナレッジをいかに効率的に伝えるか、知っている人から知らない人へ伝えるかが重要になる。そのためには、知識を構造化し、それを効率的に習得する方法を見つけ出すことに焦点が置かれる。

なぜこうした学習モデルが用いられていたのかは、知識がどのように扱われていたのかに大きく関係する。工業の時代には、知識も拡大再生産される対象となっていた。つまり、1つのノウハウを生み出したら、それを効率的に拡大再生産を行い、それが社会に多くの効用をもたらしていた。1つの知識をいかに効率的に多くの人に伝えるか、それが社会の発展をもたらしてきたのである。こうした時代背景を基に、客観主義の学習モデルがこれまで主として用いられてきたのである。

社会的構成主義の学習モデル

しかし、現在では、社会の変化が急激に早まっている。1つの知識の耐用年数は短くなるばかりである。つまり、1つの知識を生み出しても、それが客観的な正解として通用する期間は短く、知識の適用範囲を拡大するよりも、知識を次々と生み出すことに価値が置かれるようになってきた。それに伴い学習モデルも、これまでの客観主義から社会的構成主義へと変化を遂げてきているのである。

「社会的構成主義の学習モデル」の根底にあるのは、真理は多様であり、絶対的、客観的な真実は存在しないという考え方である。客観主義の学習モデルのように学習すべき正解が常に存在しているのではなく、正解は状況によって変化する。そこでは、知識は、知らない人が知っている人に教えてもらうという受身のものではなく、社会的に構成され、実践を通して学習者自身がつくりあげていくことで得られるものとなる。

近年ビジネスのやり方、マネジメントの仕方をとってみても、「こうすれば絶対うまくいく」というような正解が用意されていることは希である。物事は多面的であり、最適な解を探求し、日々学習し続けることが求められる。こうした背景から、社会構成主義的な学習モデルの重要性が高まっている。社会的構成主義では、人間の学習は、単に客観的な知識を知っている人から知らない人が習得するといったものではなく、社会的、経験的な過程を通して主観的に行われていくものであるという考え方が根底にある。

客観主義と社会的構成主義の組み合わせ

しかし、社会的構成主義の学習モデルに現在焦点が当てられているからといって、すべての学習において社会的構成主義が適しているというわけではない。ジョナセンは知識習得の3段階モデルを提示し、各段階によって、適した学習モデルも異なることを示している。

ジョナセンのモデルによると、初期レベルの知識習得では、対象となる知識は構造化されており、これはマニュアル化が可能である。その習得は、トレーニングや練習の繰り返しによって可能になる。しかし、さらに高度化したアドバンスレベルの知識習得の段階になると、習得する知識は構造化されていない。そこでは、マニュアルによる習得は難しく、徒弟制やコーチングなど、人から人へ伝えるといった学習方法が必要になってくる。そして、第三段階目のエキスパートレベルの知識習得となると、その構造は一層複雑となる。そこでは、マニュアルや徒弟制での学習は難しく、経験や対話の中から学習し続けることが必要になる。

ジョナセンのモデルにあるように、初期レベルの知識習得の背景にあるのがまさしく客観主義の学習モデルであり、エキスパートレベルの知識習得が社会的構成主義の学習モデルとなる。ここで大切なのは、どちらの学習モデルがよいのかということではない。専門知識の習得などは客観主義の学習モデルが適しており、より複雑で現場での応用に重点が置かれるようなテーマは社会的構成主義の学習のモデルが適している。つまり、どういった種類の知識を学習するかによって、2つの学習モデルを適切に組み合わせていくことがIDの設計にとって重要なこととなる。

ブレンデッド・ラーニング

ブレンデッド・ラーニングとは

効果的なEラーニングを実現するための3つめの観点は「ブレンデッド・ラーニング」である。

ASTD によると、「ブレンデッド・ラーニングとは、オンライン学習とフェイスツーフェイスで行われる学習の両方の側面を組み合わせた学習イベントである。」と定義されている。ブレンデッド・ラーニングは、特に2001年6月オーランドで行われたASTD国際会議より急速に普及してきた概念であり、従来まで行われてきた「集合研修とEラーニングはどちらが有効なのか?」という議論から脱皮し、その両者を組み合わせること、そして、現在では集合研修、Eラーニング、Eコミュニティなど様々な組み合わせを検討することで効果的な学習設計を行うことを目標としている。

Eラーニング先進国の米国においては、今後Eラーニングが加速度的に普及したとしても、従来までの集合教育はなくならないだろうという考えが大半を占めている。また”e-Learning”の著者ローゼンバーグも、その著書の中で「学習設計とは、受講者のコンピテンシーとパフォーマンスの向上を図るために、電子的環境(Eラーニング)と非電子的環境(伝統的な教室学習)を最適に組み合わせ、配列し、デザインすることである」と述べ、ブレンデッド・ラーニングの重要性を説いている。

ブレンデッド・ラーニングと学習モデル

また、ブレンデッド・ラーニングによる学習形態の組み合わせの際には、先に挙げた客観主義の学習モデルと社会的構成主義の学習モデルを組み合わせるということにもなる。たとえば、専門知識を習得するのであれば、客観主義に基づいたEラーニングを活用した反復学習によってその習得が効率的になるであろう。しかし、また、概念の理解や具体的なビジネス場面での適用方法の模索といった学習場面を考えると、社会的構成主義に基づいた集合研修等によって受講者間の相互学習や体験の共有化といった学習が必要となるかもしれない。

また、学習は研修やWBTといった学習するための環境が明確に存在するケースのみで行われるわけではない。たとえば、同僚との何気ない話の中で、お客様や上司、または、家族との話の中で学習することも多い。多くの人は、自らの学習体験を振り返ってみると研修のような場よりも、周囲の人や社会との関わり合いから学ぶことが多いかもしれない。学習本来の効用を考えれば、Eラーニングや集合研修だけではなく、その後の継続的な学習が不可欠である。

そうした学習を可能にするのがコミュニティと呼ばれるものの存在である。コミュニティとは、「目的、価値、関心、感情などを共有している社会的空間に、参加意識をもち、自律的・主体的に社会的相互作用を行っている場、集団」のことである。コミュニティでの学習は、リアルな現実場面でのコミュニティに限らず、 WEB上にそうしたコミュニティを作成し、その中で情報の交換、コミュニケーションを通して知識を生成し、学習を促す方法、つまりEコミュニティのブレンデッド・ラーニングの1つとして考えることができる。これはまさしく社会的構成主義の実践の場であるともいえる。

たとえば集合研修を実施しても、その場限りの学習で終わってしまうことが多い。そこで、Eコミュニティと組み合わせることで、理屈上の正解を習得するというよりも、研修内容を実践した場合の、対応や現場のノウハウを共有し、集積することで、実践的かつ効果的なナレッジを生み出すことができるようになる。

ここまで、効果的なEラーニングを実現するための3つの観点について見てきたが、Eラーニングの現状をみてみると、現在のEラーニングのプログラムは客観主義に基づくものが大半を占めている。もちろん、客観的知識の効率的な習得に対するニーズは、今後も存在し続けるであろう。しかし、その一方でこれまで述べてきたように、ビジネスの現場では、絶えざる知識の生成と更新が求められており、一旦習得した知識の耐用年数は年々短くなっている。つまり、より現場に即した形で、経験やプロセスの中から学習し続けること、それが企業の戦略実現に不可欠なテーマとなっているのである。その鍵を握っているのが、社会的構成主義の学習の実現であるといえる。つまり、これからのEラーニングを考える上では、効果的ブレンデッド・ラーニングの実現に向けて、いかに社会的構成主義に基づいたIDの設計を取り込むかが必要不可欠なテーマであると考えられる。


「企業と人材」(産労総合研究所)2002年11月20日号「成功するEラーニングーその理論と導入・活用のポイント」より抜粋

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