チームの状態を可視化しアクションを生み出すWEBアプリ:Ocapi

ヒューマンバリューでは、組織変革プロセス指標「Ocapi」を用いてチームの状態を可視化し、対話によって、チームの活性化や、自律的な組織変革のサポートを行っています。

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「チーム」の時代

現在は、個ではなく、「チーム」で価値を生み出す時代になっています。 Center for Creative Leadershipの調査では、以下のような報告がありました。

91%の社員や経営層は、チームが組織の成功の中心だと信じている

仕事の進め方がよりチーム単位になり、固定化された組織ではなく、異なる職業や組織の人々が、流動的にプロジェクトチームを組んで価値を生み出していくといった働き方が主流となってきているといえます。
しかし、チームで仕事を行い、価値を生み出すことは、簡単なことではありません。価値観の異なるメンバー同士が対立したり、お互いの知識や知恵を生かせず、チームとして機能しないといった例は、枚挙にいとまがありません。
そうした中、メンバーたち自身が、お互いの理解や信頼を深め、率直に自身の想いや考えを共有し合うような日々の営みに取り組むことで、次第に人々の当事者意識が高まり、新たな創発やアクションを生み出せる組織に進化していくといった、活力のあるチームづくりが求められています。

チームの状態を可視化するOcapi

しかし、チームの状態というのは目に見えるわけではありません。そのため、具体的にどうしたら自分たちのチームがより良くなるのかは、わかりづらいことが多いのではないでしょうか。

ヒューマンバリューでは、これまでの20年間にわたる組織変革のプロジェクト通して蓄積した、組織やチームに起きた変化に関する数万件の生の声を元に、チームが進化していくプロセスを41のプロパティ(指標)で明らかにしました。

図1:チームが進化するプロセスを示す41のプロパティ

2013年秋にリリースしたWEBアンケートツール「組織変革プロセス指標:Ocapi」は、チームの状態について、これらの41のプロパティを用いてレポートに数値化して表示します。こうした指標を用いて、自分たちのチームの状態を可視化することで、抽象的なあるべき論ではなく、具体的にチームの何を変えていけば、より効果的なチームづくりを行えるのかを検討し、確実に変化につなげることが可能となります。

Ocapi活用の鍵は、「対話」と皆で踏み出す「アクション」

そして、効果的なチームづくりにあたっては、Ocapiの結果をもとに、チームメンバー全員で「対話」を行うことが鍵となります。データがあることで、他責的・攻撃的な話し合いにはならず、一人ひとりの想いや考えをオープンに話しながら、チームに何が起きているのかを建設的に共有・探求することが可能となります。

そして、何よりも大切なのが、「実現したい状態に向けて、まず始められる主体的なアクションを自分たちで生み出すこと」です。

一歩を踏み出し、振り返りの対話を行い、さらにアクションを生み出していくというプロセスを回し続けます。こうした対話とアクションのプロセスそのものが、より良いチームづくりにつながるのです。

ヒューマンバリューでは、Ocapi を活用し、組織の対話文化の醸成や、自分たちでチームを育む力を高めるサポートを行っています。

<Ocapi を活用した取り組みの例>

・一人ひとりの主体性を高め、強い個人・組織を育む取り組みの中で活用する
・リーダーシップ開発としてのアクションラーニングのプロセスに取り入れ、チームの関係性に変革を促す
・対話の文化を醸成する取り組みとしてOcapiを活用する
・リーダーやマネジャーを対象に、チームづくりのあり方を探求する機会の提供
・チームのありたい姿を描き、その実現に向けたアクションを生み出すワークショップでの活用
・…etc

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組織変革プロセス・ファシリテーター養成コース(2024年)

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    リフレクションセッション:ヒューマンバリュー半蔵門オフィス

本コースは、人々の主体性と創造性と情熱を解放し、自己組織化を育む組織変革プロセスファシリテーターとしてのあり方や世界観、思考方法を、深い内省と相互作用を通して探求するアドバンスコースです。

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Ocapiプラクティショナー養成コース(2024年9月27日)

  • 2024年9月27日(金)13:00~17:00
  • オンライン(Zoom)予定

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OSTプラクティショナー養成コース(2024年)

  • 2024年9月19日(木)〜20日(金)、11月20日(水)
  • ヒューマンバリュー半蔵門オフィス

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しかし、制度やインフラの整備だけでは、人々は有効にそれらを活用することができず、互いの力を活かしきることができないという現状に直面することもあるのではないでしょうか。

ヒューマンバリューでは、「多様な働き方の実現:多様な人々が自分らしさを発揮し合うことで、持続的に成長できる組織」を実現するために、状況が変化する中で、働く一人ひとりが意識を柔軟に変化させる力や、新しい関係性を構築する力を育むことが大切だと考えています。

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近年、「ダイバーシティ」や「インクルージョン」に取り組み、多様な人々が働きやすくなるような制度や仕組みの整備を進める企業が増えています。ヒューマンバリューでは、制度や仕組みの整備や活用だけにとどまらず、一人ひとりがさらに自分らしく、最大限に力を発揮し合えるような組織風土を育んでいくことを支援しています。

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ヒューマンバリューでは、1990年代後半から徐々に企業の中で取り上げられ始めた「エンゲージメント」という概念について、研究と実践を積み重ね、2003年にエンゲージメント・サーベイを活用した組織変革の取り組みを始めました。

そして、2020年には、個人と組織がより対等な関係を築くようになった時代の潮流を踏まえ、「個人と組織がありたい関係性を共に育むこと」を目的とした対話ツールとして、エンゲージメント・サーベイをアップデートしました。

具体的には、「個人が主体となって多様な働き方や生き方を実現すること」「変化の激しい時代の中で、組織が変化し続ける力を育むこと」に重きを置いて、指標、レポート、活用プロセスをデザインしています。

サーベイの改訂にあたっては、これまで蓄積してきたエンゲージメントに関わる過去のデータやリサーチから見えてきた仮説をもとに、ビジネスパーソン1万人を対象としたアンケート調査を新たに行い、モデルを検証しました。

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