パフォーマンス・マネジメント革新の最新潮流

いま、米国を中心に従来型のパフォーマンス・マネジメントのあり方を改める企業が増えてきています。具体的には、GE、ファイザー、マイクロソフト、GAP、シアーズといった多くの企業が、レイティング(評価段階付け)やキャリブレーション(人数枠に当てはめる相対評価)をやめ、頻繁なカンバセーションに軸足を置くパフォーマンス・マネジメントの革新に踏み出しています。 こうした潮流に対して、単に方法論を取り入れるだけでは、自社の実現したい状態に向けた効果的な取り組みにはつながりません。その背景にあるフィロソフィーや大切にしているポイントを踏まえて自社への適応の可能性を探っていく必要があります。

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ヒューマンバリューの取り組み

ヒューマンバリューは、実際の企業に対してコンサルティングという形で支援を行うだけではなく、こうした新しい潮流を踏まえた実践的な探求や情報発信の場として、以下のような取り組みを行っています。

① 「パフォーマンス・マネジメント革新フォーラム」サイトによる情報発信

パフォーマンス・マネジメント革新に関わる海外企業の取り組み、海外カンファレンス、ヒューマンバリューの取り組み等についての情報発信

② 「パフォーマンス・マネジメント革新研究会」の開催

本テーマに問題意識を持っている企業の経営・人事に関わる人、コンサルタントの方々と共に日本企業における実践について探求を行う。2015年に立ち上げ、継続的に研究会を開催

③ 「パフォーマンス・マネジメント革新フォーラム」の開催

本テーマについて関心の高い、経営者、人事担当者、コンサルタント等、オープンに参加者を募り、世界の潮流についての調査報告に加えて、専門家を招いた脳科学の観点からの探求、日本企業での実践事例の紹介等を通して探求を深めていく(2016年より定期的に開催)

④ PMI ( Performance Management Innovation ) サービスの実施

・人事評価制度の設計・見直しのコンサルティング
・実態調査
・社内の効果的浸透支援(マネジメント革新、カルチャー変革)
・企業内勉強会
・オープンセミナー等の開催

上記の研究会やフォーラムの開催について、探求をスタートした当初は、先行する米国企業の取り組み研究し、その本質を捉えることに私たちは焦点を当てていました。

2年目、3年目と研究を深める中で、先進企業の取り組みの背景にある本質的変化や、その変化を引き起こすための取り組みのレバレッジを検討したり、欧米諸国とは異なる歴史やカルチャーを有する日本企業での具体的変革の取り組み事例からの検討を行うなど、検討の視点を拡げ、深めながら、実践的探求を行っています。

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関連する取り組み

パフォーマンス・マネジメント革新

人事評価制度の見直しに向けた実態調査

人事評価制度の見直し、パフォーマンス・マネジメントの革新を行う上では、現状の何がボトルネックになっているのかを的確に把握することが重要です。ヒューマンバリューでは、パフォーマンス・マネジメントに影響を与えている組織的要因、マネジメントに関わる要因を多面的に把握する調査を行ったり、現状の企業の人材マネジメント全体の影響関係を捉える調査を行うことで、実現したい状態に向けた現状のボトルネックを捉え、人事評価制度やパフォーマンス・マネジメントを革新する「レバレッジ」を明らかにします。

パフォーマンス・マネジメント革新

評価者研修を通じたマネジメント革新

多くの企業で管理者を対象として「評価者研修」が行われています。しかし、単に評価のやり方や面談の方法を伝えるだけの評価者研修では、その効果は限定的なものとなってしまいます。ヒューマンバリューでは、人事評価制度の見直しを図るだけではなく、「評価者研修」を通じて、制度の運用の質を高め、メンバーの成長や成果の向上につなげられるよう、マネジメントのあり方を革新するサポートを行っています。

パフォーマンス・マネジメント革新

人事評価制度の革新・見直し

VUCAという言葉に象徴される現在のビジネス環境において、企業のあり方、ビジネスとして価値を生み出す方法、人々の働き方、そしてマネジメントにも変革の必要性が高まっています。一方で、人事評価制度に目を向けると、たとえば従来型のいわゆる成果主義的な人事評価制度を取り入れており、アジャイルにチャレンジしていくことが求められる現在のビジネスやマネジメントの潮流とのズレが生じている企業も多いのではないでしょうか。 ヒューマンバリューでは、組織が大切にしているフィロソフィー、生み出したいカルチャーや実現したい戦略に合わせて、人事評価制度を革新していくことをサポートしています。

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