地域活性・市民参加

本当の意味での「地方創成」は、その地域に生き、関わる一人ひとりの市民参加を通してこそ実現が可能となります。ヒューマンバリューでは、多くの市民・ステークホルダー(影響関係者)が共創的に価値を生み出す場とプロセスの構築を支援し、適切な市民参加による民主主義が社会に根づくところに貢献しています。

関連するキーワード

市民参加による地域活性の発展と課題

人々の価値観が多様化し、問題が複雑で正解が見えない現在、課題に関わるすべてのステークホルダーの対話を通して、変革や課題解決を行っていくことが重要になってきています。行政やまちづくりにおいても、積極的に市民参加を促し、市民、NPO、行政組織など多様な人々が協働して価値を生み出していこうとする動きが増えてきています。


しかし、実際には参加・協働型で価値を生み出していこうとすると、多くの困難が伴います。対立が起きたり、知識・情報不足からポピュリズム的な傾向に陥ったり、総花的な解決策に陥るといったことも少なくありません。


多様な人々が共創的に価値を生み出していくためには、何が必要となるでしょうか。


それには、「すべての人が受容され、安心して話し合える場やプロセス」を構築することが大切です。

そうした環境の中で、話し合いに参加している一人ひとりが、個人的な利益や関心ではなく、「共通善に基づいて話し合える土台」を築く必要があります。


また、1つひとつの事象や出来事に反応的に答えるのではなく、「背景にある構造を深く理解し、探求する」ことが重要です。


そして、対話と探求から得られた洞察・仮説をもとに実験を行い、学びを深め、そこから得られた知恵をさらなる取り組みにつなげるといった「実験と学びに基づくアプローチ」が価値創造につながります。

生成的な話し合いや価値創造の場・プロセス構築をサポート

昨今では、そうした共創的な話し合いや価値創造を行うための方法論が、様々な研究や実践に基づいて、大きく進化してきています。組織やコミュニティ開発の分野では、ポジティブ・アプローチやホールシステム・アプローチと呼ばれる手法が大きな成果を上げていますし、討議を通して政策や行政の意思決定に影響を与えていく討議型民主主義においても、多くのチャレンジングな試みがなされています。また、デザイン思考やエスノグラフィック・アプローチなども適用されています。

地域活性や市民参加を本当の意味で実現していくためのレバレッジは、こうした生成的な話し合いや価値創造を行うための場とプロセス構築についての方法論が社会に適切な形で根づくことであると私たちは考え、これまでにも多くの自治体、行政、NPOの取り組みを支援してきました。

日本において「地方創生」が唱えられて久しくなりますが、地方創生は誰が行うのでしょうか。それは一部の専門家やコンサルタントではなく、その地域と関わり、生きる一人ひとりといえます。すべての人が主人公となり、対話を通して多様な構想を実験し、自分たちの未来を自分たちで築いていけるような民主主義的な社会づくりに、私たちは貢献していきたいと思います。

<主な取り組みやプロジェクトの例>

・市民参加・職員参加による総合計画策定
・地域のシナリオプランニング
・地域ブランド構築支援(シビック・プライド)
・地域企業の経営者・リーダー育成
・実験と学びに基づく共創アプローチの展開
・6次産業化人材育成の支援
・地域活性化に向けた各種ワークショップの開催支援
・…etc

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ステークホルダー全員で生み出す変革支援

一部の人だけではなく、ステークホルダー全員が参加して変革を推進する「ホールシステム・アプローチ」は、組織変革の主流のアプローチとなっています。 ヒューマンバリューでは、多様な方法論を活用しながら、全員参加の変革を支援しています。

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アジャイルなチーム運営手法『チームステアリング』

組織はいま、急激な変化に耐えて、新しい価値を生み出させる文化とシステムを獲得することが迫られています。それを実現するには、その基盤として、今までの習慣を打破した、これまでとは異なるマネジメントやコミュニケーションの技法を修練する必要があります。
『チームステアリング』は、チームメンバー一人ひとりの力(強みや価値)を解放し、コラボレーションしながら、柔軟に素早く成果を生み出し続けるためのチーム運営手法です。従来型のミーティングやコミュニケーション方法を進化させることで、組織の文化をより創造的で働きがいのあるものに変え、外的な環境変化を敏感に察知し、スピードの早い柔軟な対応を可能にする「アジャイル(俊敏な)」な組織文化を生み出します。

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組織文化(カルチャー)の変革

変化が常態化した現在において、企業のカルチャーこそが、未来への価値創造の源泉となるという認識が広がってきています。ヒューマンバリューでは、長年に渡ってカルチャーの変革の原理とアプローチを探求し、企業での実践をサポートし続けています。

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場づくりで組織を変革する(プロセス・ガーデニング)

近年、人材開発や組織変革の取り組みにおいて、人々の相互作用の中から主体的な変化を生み出し継続するための「場づくり」の重要性が高まっています。ヒューマンバリューでは、多様な人々がオープンに話し合う中で関係性を高めながら、知識やアイデア、新たなアクションが生み出されるような「場」と、取り組み全体を通して変化を育む「プロセス」に働きかける「場づくり」を「プロセス・ガーデニング」と位置づけ、人や組織の変化と成長を支援しています。

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ピーター・センゲらが提唱した「ラーニング・オーガニゼーション(学習する組織)」の考え方は、今では変化の時代に価値やイノベーションを生み出す企業経営のOS(オペレーティング・システム)であるといえます。ヒューマンバリューは、20年以上の研究・実践に基づいて、「学習する組織」に基づいた組織変革をサポートしています。

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企業経営を取り巻く状況の複雑性が高まり、予測不能な激しい変化の波を受ける中で、経営層が1つのチームとしてコミュニケーションが取れていない、動いていない状態では、企業の価値創造を行うことは難しいでしょう。 経営層は今を守るだけでなく、目指すべき方向を定めつつ、新しい事業を生み出し続ける必要があります。ヒューマンバリューでは、役員や経営陣が個々の総和を越えた力を生み出し、1つのチームとしての新たな関係性や役割と行動力を獲得するためのオフサイト・ダイアログ合宿をサポートします。

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社員が推進する自律的変革の支援 ~「未来共創ミーティング」

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